更新日:2023.12.11カンガルーブログ 育児嚢の卒業とおしらせ2件
カンガルーブログ 育児嚢の卒業とおしらせ2件
ご無沙汰しております...雑務に追われているうちに、うっかり12月に入ってしまいました。
暖かかったり寒かったりと気温の変化が激しく、体調管理に気を遣う毎日ですね。カンガルーたちはというと、陽の出ている日は日向でのんびり、風がある日や曇っている日は立ち上がってそわそわ、と気温よりも日差しの有無で行動に違いが見られています。
さて、カンガルー舎の人気者ちびっこたちの近況です。
▲11月下旬のカエデ・カボス親子
▲11月下旬のはち切れそうなコヨシの育児嚢
カボスとコムギは体重が7㎏を越え、11月末・12月頭にそれぞれ育児嚢生活を卒業しました。
▲カエデ・カボス親子の体重測定
オオカンガルーは育児嚢から出始め(=着地、金沢での誕生日)てから約2ヵ月程すると、育児嚢に入ることは出来ても後肢や尾がはみ出すほどの大きさに成長します。母親が頑張れるうちは育児嚢に入れてもらえることもありますが、だんだんと物理的に入ることが出来ないサイズになり、育児嚢卒業となります。
約10ヵ月かけてこどもの成長とともに伸びた育児嚢の皮膚は、こどもが入らなくなると約1~2ヵ月かけて、ほぼ元のサイズまで縮んでいきます。また、伸びた乳首も、授乳回数が減るにつれて徐々に縮み元のサイズに戻ります。
▲10月下旬のカエデの育児嚢。長く伸びているのが、カボスが使っていた専用乳首。
▲12月頭、育児嚢卒業後のカエデの育児嚢。カボス専用乳首は少し短くなり、育児嚢内の皮膚も引き締まってきています。
育児嚢を卒業した後も、頻度はかなり減りますが授乳行動は続きます。親子でそろった姿はあまり見かけなくなり、それぞれ離れた場所で別の個体と寛いでいることも増えてきますが、不安を感じることがあった時などは、母親の下に駆け寄って育児嚢に顔を入れて乳首を咥える姿がよく見られます。
▲授乳中のコムギ
一番ちびっこのイジュは3.5㎏とまだ小さいので、もうしばらく育児嚢生活が続きそうです。
最後に2点、お知らせです。
①育児嚢を卒業したこどもたちは、自力で体温調整をしなくてはなりません。これから冬本番となり、こどもたちには寒い日も多くなってきます。終日陽が出ない日・北風の強い日・雨が降り出しそうな日などは、こどもたちの体調管理のため、親子の展示をお休みすることがあります。ご了承ください。
②現在カボスの体調が芳しくないため、展示をお休みしています。育児嚢の卒業は独り立ちに向けた喜ばしい成長過程ではありますが、こどもにとっては大きく環境が変化し、体調を崩しやすい時期にもなります。現在のところカボスの経過は良好で、ヒーターの下で毎日ぬくぬくしながらよく食べよく寝ています。
▲食欲は旺盛です!
▲天気が良い日は担当者製のなんちゃって育児嚢に入って日光浴もしています。
大事をとって、体調が万全になるまではお休みを続ける予定です。バックヤードでしっかり養生し、また元気な姿でウォークスルーに出られるよう努めてまいりますので、どうぞ応援のほどお願いいたします。
(しばた)