更新日:2024.03.29チャグが永眠しました
チャグが永眠しました
2024年3月17日にオオツノヒツジのチャグが永眠しました。
今回はチャグの誕生から亡くなる前までの様子をお送りします。
チャグは2008年5月27日に盛岡市動物公園(現 盛岡市動物公園 ZOOMO)で誕生しました。
チャグの父親は盛岡市動物公園の個体で、母親は金沢動物園から盛岡市動物公園に出園した「チョコ」でした。
1年ほど盛岡市動物公園で過ごし、その後2009年4月29日に金沢動物園にチャグが来園しました。
当時のチャグはリンゴばかり食べるちょっと偏食ぎみな個体だったそうです。
担当者がどうにか草を食べてもらおうと、まず初めにヘイキューブ(牧草を固めたもの)を細かくちぎって手で与えるようにしたことをきっかけに徐々に牧草も食べることが出来るようになっていきました!
5歳になると初めての出産を迎えました!
「エビゾウ」の誕生です!
(2013年撮影 エビゾウ)
その後も、2014年には「ハナコ」・2016年「コハル」・2020年「タイヨウ」と4度の出産を経験しました。
(上:ハナコとチャグ・真ん中:コハルとチャグ・下:タイヨウとチャグ)
金沢動物園にたくさんの喜びをもたらしてくれました。
私が、チャグと出会った時にはもうおばあちゃんだったので、こうして振り返って子供たちとの写真を見ると子供たちとのツーショットがとても多く、優しいお母さんだったのかなと思いました。
最近のチャグは、とてもおっとりしていて一人で静かに座っているような個体でした。
若い頃は、人とは少し距離がある個体だったそうです・・!
とても意外でした!
チャグは、ご飯の時間になると誰よりも早く走ってきて1番乗りでご飯を食べるほど、食べることが好きでした。
私がご飯のある部屋の扉を開けるのに、私を追い抜かして扉の前で待っていました(笑)
そんなに急がなくても誰も取らないよと言って扉を開けてあげるのが私の日課でした。
扉を開けるとがつがつと食べ始め、特にリンゴが大好きで必ず1番最初にリンゴを口にしていました。
チャグは子供たちからも慕われていたようでした。
2023年に誕生したビバ・ワサビ。特にワサビはチャグの近くに座る姿がよく見られました。
(チャグとワサビ)
あまりにチャグの隣に座りたがるワサビを見て、コハルがなんだか嫉妬している??と思わせるようこともありました(笑)
チャグは子供たちからしたら優しいおばあちゃんのような存在だったのかもしれませんね!
そんなチャグですが、今年の1月頃から年齢もあって歯が悪くなり、いつも食べていた固形のご飯を食べることが難しくなってしまいました・・・。
そのため、チャグ特製のご飯を作ることにしました!
このように、硬い飼料はお湯でふやかし、根菜類とチャグが大好きだったリンゴはミキサーで細かくしペースト状にして与えるようにしました。
このご飯にしてから、またもりもりと食べてくれるようになりました。
また夏には、高齢のため抜けづらくなってしまった冬毛の除去をお手伝いしたこともありました。
抜けた毛をかき氷みたいに器へ盛ってチャグに見せています(笑)
天気の良い日には、みんなと日向ぼっこしたり・・・
ここでは紹介しきれないほどのたくさん思い出がありました!
そして、2024年3月16日に他個体から攻撃を受け、負傷しました。その後治療を開始しましたが、翌日の朝8時30分頃に死亡を確認しました。
当日の様子をご覧になられた方にはご心配をおかけいたしました。
チャグ、15年間という長い間、金沢動物園のオオツノヒツジとして生活してくれてありがとう。
佐藤