更新日:2024.11.05ペアリングの季節になりました
ペアリングの季節になりました
スーチョワンバーラルは11~3月が繁殖期です。
毎年ペアリングを行っており、今年もその時期がやってきました。
昨年の様子にはなりますが、ご紹介しようと思います。
まずペアリングの前に行うことは、ペア選びです。
血縁関係や相性などを考慮しながら決定していきます。
昨年はオス4頭、メス6頭でペアを組みました。
ペアが決まればいざ同居です!
顔合わせの瞬間はいつも緊張...!
オスはメスと一緒になるとすぐに追尾を始めます。(写真では、オス1頭メス2頭でペアリングを行っています)
メスに近づくと陰部の匂いを嗅いで発情の有無を確認します。
次にするのは求愛行動です。
オスからメスへ行い、主に前脚でかくような仕草をする、舌をベロベロと動かすなどがあります。(ペアリング時以外はオス群れ、メス群れで分けているので、オスどうしで行っているときもあります)
その後はオスがメスに乗駕します。
しかし、メスの発情がきていないとだいたいは逃げられてしまいます。
バーラルの発情周期は23日前後で、1回の発情は1~2日で終了します。
発情がきても分かりにくいため、バーラルの場合はとにかく毎日同居をしてオスを許容するかどうか見極めることが重要になってきます。
(オスを許容するメス)
同居は基本的にバックヤードのサブ運動場で行っています。
職員が監視しやすく、また万が一闘争が起こってもすぐに別の部屋に分けることが可能だからです。
ですが、休園日などゆっくり監視ができる日には展示場で数ペアまとめてペアリングするときもあります。
オスは、自分以外のオスがいると負けないぞ!という競争心が芽生えるのか、複数頭でペアリングを行う方が積極的にメスを追尾するように感じます。
発情がまだきていないから拒否されると分かっているのか、はたまた気分じゃないのか、オスがあまり追尾をせず立ちつくしていると、良い頭かきスポットがあるぞ...とでも言うようにオスの角目当てにメスが近寄ってくることも。
そんなこんなで無事にペアリングが成功すると、約5か月半の妊娠期間を経て赤ちゃんが誕生します!
うまくいけば来年の春、皆さんに嬉しいお知らせができるかもしれません。
飼育展示係 いかり