更新日:2016.03.16ズーラシアスクール~6時限目~
ズーラシアスクール~6時限目~
今回のテーマは「身近な野生動物」です。
私たちの身近でくらしている野生動物と私たちとの関わりについて学びました。
まず、全員に宿題を発表してもらいました。
宿題は「神奈川、東京に生息している野鳥を調べよう」です。
一人ずつ、調べてきた野鳥の種名を答えてもらいました。
オーソドックスなスズメ、ツバメから、少しマニアックなイスカやイカルまで出てきて、みなさん、よく知っているなあと驚きました。
それから、野生動物とペットの違いについて考え、野生動物とは適切な距離を保つことが大切なことを学びました。
人間に関わるものが原因で野生動物が傷ついている時以外は、手を出さずに自然界のなりゆきを見守ることも必要で、その判断が大切だということを理解してもらいました。
また、春先に多い「誤認保護」についても理解を深めてもらいました。
巣立ちをしたばかりのヒナはまだ上手に飛ぶことができず、餌も自分ではとることができません。
親鳥と一緒に行動をし、様々なことを学ぶ大切な時期です。
「ヒナが独りでいる」と誤って保護をしてしまわないように、状況をよく見て判断しましょう。
これは、哺乳類の赤ちゃんでも気をつけなければいけないことです。
次に、横浜市の動物園で取り組んでいる「傷病鳥獣保護」についてお話ししました。
県内で傷ついた野生動物を、動物園で治療し、リハビリし、再び野生へ帰すという活動です。
保護される数、種類、原因について説明しました。
そして、いよいよ動物病院見学です!
現在保護されている野生動物たちを間近で観察し、保護の現場を見てもらいました。
普段はあまり見ることの少ないフクロウやタヌキを間近で観察してもらいながら、保護の原因や生態についてお話ししました。
本当なら、特別にスクール生の手から2羽の鳥を野生に帰す体験をしてもらう予定だったのですが、あいにくの雨降りのため、残念ながら今回は中止となりました。
見学の後、再び教室へ戻り、傷つく野生動物を減らすためには私たちに何ができるのか話し合ってもらいました。
一例として、窓ガラスへの衝突を防ぐためのステッカーなどを紹介しました。
しかし、まずは野生動物のことを正しく知ることが、守ることの第一歩だと私は考えています。
そして、それをまわりの人にも伝えてほしいというメッセージで授業を締めくくらせてもらいました。
いよいよ次回は卒業式です。
この半年間で学んだことの中で一番伝えたいことを、スクール生が一人ひとり発表してくれます。
3月19日(土)ころこロッジにて、どなたでも見学できますので、ご興味のある方はぜひ足をお運びください。
私たち職員もスクール生の発表を楽しみにしています!
(飼育展示係 上田)