更新日:2019.08.11Because it's there.
Because it's there.
記者「なんであんたエベレストやら登りたいん?(Why did you want to climb Mount Everest?)」
ジョージ・マロリー「そらもう、そこにあんねやもん(Because it's there.)」
というわけで今日は山の日です。
そこに山がある以上、登らないわけにはいきません。
...いつにも増してわけのわからない導入になりましたが、もちろんゴールデンターキンのファルコの話です(重要)。
ゴールデンターキンは中国の秦嶺山脈という非常に険しい山岳地帯に生息しています。ターキンの赤ちゃんが生まれる春先には標高が比較的低い場所にいますが、そこから季節が進み、エサとなる植物のタンパク質の高い部位(新芽や若葉など)が多い地域の標高が高くなるにつれて、それを追うように高い場所へと移動していきます。生まれた直後から、山を登って生きていかなければならないのです。
さて、当園のゴールデンターキン、今年生まれのファルコ。
実は生まれた直後から、いろんなものに登ろうとしていました。
生まれた翌日。寝室の隅に追加したウッドチップの山に、登ろうとしています。
生後5日齢。母親のメイに登ろうとしました(未遂)。
生後2週間ちょっと、初めて明確に嚥下した日。小さなファルコにも水が飲めるよう、水飲み場の下にワラとウッドチップで山を作っていました。そこを登って水に口を付けています。
同じ日。母親メイの背中に登頂成功!
初めて展示場に出た生後20日齢。展示場の崖に...
登頂成功!!
さらに生後1か月と1週間。バリエーションルートの開拓!(このルートでの登攀は父親のロウが、体が軽かった2歳のころに2~3度成功したのみです。化け物かッ...!)
同じ日。母親メイの背中に立ったまま登頂成功!
初めての雨中展示となった4月1日。悪条件もなんのその。オーバーハングの壁にも登っています。
ある程度大きくなってきたゴールデンウイーク明け。やはり母親の背に登ろうとしています...
そして角が目立つようになってきた8月。
今日も元気に崖を登ります。
水飲みに登るのは止めなさい。
小さくてもやはりゴールデンターキン。いろんなところに登って(母親の上に登る率が高すぎる気もしますが...)、
そしていつも無事に降りてきます。
登山は、山から無事に下りて初めて登頂成功といえます。皆様もファルコのように、無事の下山ができるよう安全に気を付けて登山をお楽しみください。
そして元気にいろんなところを昇り降りするファルコを今後も見守って頂ければと思います。
飼育展示係 太田真琴
「ほいで、君はなんでまたブログサボってたん?(Why did you skip writing a blog?)」
ターキン担当「そんなもんお前...(Because it's not there...)