更新日:2019.05.06孵化しました!
孵化しました!
みなさま、令和の時代が始まりましたが、いかがお過ごしでしょうか?
この春、コウノトリ展示場では新たな命が誕生しました!
かつて日本で多く見られた野生のコウノトリ。
1971年に兵庫県豊岡市で最後の1羽が保護された(その後死亡)あと、
日本で繁殖するコウノトリは絶滅してしまいました。
野生復帰を目指して、兵庫県立コウノトリの郷公園や東京都多摩動物公園が中心となり、
まずは飼育下のコウノトリを増やす取り組みが始まりました。
2005年に初めて飼育下コウノトリを野外へ放すことに成功し、2007年からは野外での繁殖がみられ、
今では野外コウノトリの数は140羽まで増えました。
このようなコウノトリの野生復帰事業は、コウノトリが生息していた地域と、
コウノトリの飼育施設が互いに協力して活動をしています。
動物園を含む飼育施設では、飼育下コウノトリの遺伝的多様性を維持(環境が変化した場合に、
その環境に適応して生き残るための遺伝子を持つ確率を高く残しておくこと)
しながら計画的な繁殖への取り組みが行われています。
ズーラシアでは、白(オス)&白藤(メス)(現在展示のペアとは別のペア)の卵より
4羽の雛が孵った2006年以来、繁殖を制限していました。
2018年には、当園で個別に飼育していた2羽のコウノトリを多摩動物公園へ、
多摩からはペアとなっていた2羽をズーラシアへ移動しました。
そこで、今年は1羽の孵化を目指した計画のもと、4月8日に雛が孵りました。
孵化翌日
雛の横にある3個の卵は擬卵(ニセモノ)のため、孵化しません。
コウノトリの雛はしばらくの間は巣にとどまり、親からエサをもらい、
見守られながら成長します。
現在は、ときどき巣からひょっこり顔を出す雛と、子育てに奮闘している
両親(ボイキアナ ハシオ(オス)&キコニア タマコ(メス))をご覧いただけます。
10日齢の雛
これからは雛の様子をブログで更新していきますので、お楽しみに!
すくすく成長する雛にたくましさを感じている
飼育展示係 すえひろ