更新日:2020.09.20オスとメスの違い~エランド編~
オスとメスの違い~エランド編~
みなさんこんにちは。
今夏が暑かったのを私のせいにされたつっちーです。どうやら私は暑苦しいみたいです。
さて本題に行きましょう。
動物にはオスとメスで体の特徴が異なる場合があります。それを性的二型といいます。
わかりやすい例だとゾウの牙とか。
パオーン!パオーン!
ライオンのたてがみとか。
ガオー!!ガオー!!
これらの特徴はオス同士の戦いで役立ったり、メスに求愛をする際に使われたり、他のオスより目立つために活かされます。私が担当しているエランドも性的二形です。特に目を引くのは角。
こちらがオスのイズモ。
ンモーンモー
オスの角は太く短く根本からねじれ、強度を増しています。イズモは体が大きく、首も太いので写真だと短く見えますが50cmあります。
こちらがメスのカルーア
メスの角は細長く、ねじれも緩やかです。一見きゃしゃに思えますが、角は固くよっぽどのことがないと折れることはありません。ウシ科の角は洞角といって、頭骨の一部が隆起して角の芯の一部となっています。シカの仲間の角のように毎年生え変わる枝角とは異なります。ちなみにキリンやオカピの角はオシコーンといってまた少し違います。
角は自分や仲間を守るためやオス同士の戦いで必要になります。角は体の成長とともに伸びていきますがオスとメスで角の成長具合も異なります。
前回のブログで登場したタビー(オス)とミル(メス)の過去の写真で、角と骨格の成長を比較してみましょう。もちろん、角と骨格は栄養状態や遺伝に大きく左右されますが、この2頭は同じ環境で成長し父親はイズモなので比較条件は良いです。
こちらが生後10日目のタビー(上)とミル(下)
生後間もなく、2頭とも目がくりくりしていてとてもかわいらしいです。タビーの角は目立っていますが、ミルの角は外からではわからないくらいの大きさでした。
生後4ヵ月目。左がミル、右がタビーです。
徐々にタビーの体がたくましくなってきました。角の長さはあまり変わりませんが、ミルの角の方が細いのがわかります。
生後6ヵ月目(左ミル、右タビー)
うんうん。タビーの角が太くなってきましたね。
生後9ヵ月目(タビー)
急にたくましさが増してるっー!「反抗期ですけど何か?」みたいな表情してるっー!!
角ふっと!!根元が太くなり、ねじれが出てきました。
ミル↓
ミルは角が長くなってきましたが、やはり細いですね。それでもメスらしい角になってきました。
体格もタビーの方が一回り大きいですが、最近では2頭でよく力比べをしています。
こうやって身を守るときの角の使い方や戦い方を習得するのでしょう。写真だと2頭とも小さく見えますが、体重はおよそ150~200㎏はありそうです(体重測定は現在練習中です)。ちなみに、タビーの角が交差しているのは、母親のカルーアの角も曲がっているのでおそらく遺伝でしょう。タビーを正面から見ると角が×になっているところがチャームポイントです。
3月までシマウマ・エランドを担当していたFさんが久々にタビーを見て「えっ!?2頭ともでかっ!!顔も凛々しくなってる~」と感動していました。
動物たちはあっというまに大きくなるので、ぜひズーラシアにお越しいただき成長の過程を観察してください。
「見た目は肉食、中身は草食 つっちー」と書いたら職場で批判が多かったので
「見た目も中身も肉食系 つっちー」より