更新日:2020.11.29ミーアキャットの群れ
ミーアキャットの群れ
Jambo~~o(^・x・^)o
だんだん寒くなってきましたね。
今日はお客様から質問が多い、ミーアキャットの群れについてお話しします。
現在ズーラシアで暮らしているミーアキャットは全部で20頭です。
今は、9頭・10頭・1頭の3グループに分けています。
こちら↑の10頭の群れは、普段はバックヤードで暮らしています。
こちら↑がミーアキャット舎の9頭の群れ
こちら↑が今は1頭で暮らす、ミーアキャットです。
「全部同じ群れにすればいいのに・・」「1頭でいるのは可哀想だ」と感じた方もいらっしゃるかと思います。
しかし、これにはちゃんとした理由があるのです。
ミーアキャットは、非常に社会性の高い動物です。
群れの絶対的リーダーは "母親" 。群れの中で優位なペアのみが繁殖できます。つまり、父親と母親とその子どもたちから構成されています。
そしてミーアキャットの群れの特徴は "ヘルパー" と呼ばれる個体がいることです。
出産するのは母親ですが、その娘たちや息子たちもヘルパーとして子育てに参加をするのです。時には出産していないにも関わらず、母乳を出す個体も・・!
助け合い、絆の強い群れを作る動物ですが、それゆえ群れのルールは厳しいものです。
例えば、母親以外のメスが妊娠出産をしてしまうことは、ルール違反です。そうなると例外もありますが、基本的にはルールを破った個体は群れから追い出されてしまいます。
そして、他の群れに対しても攻撃的です。野生下で別の群れ同士が出会うと、縄張り争いで激しく闘争をすることもしばしば・・。
なので、ミーアキャットの群れを1つにすることは簡単ではありません。
小さくて愛らしいミーアキャットですが、鋭い牙と爪を持つため、闘争が始まると最悪の場合相手が死んでしまうこともあります。
また、群れの中の関係性も日々変化していきます。
安定していた群れでも、何かのキッカケで突然闘争が起こることがあるので担当者はドキドキしながら毎日観察しています。小競り合いくらいならば様子を見ますが、闘争が激化すると群れから離さざるを得ない個体も出てきます。
一旦群れから追い出されると、同じ群れに戻ることはほぼ不可能です。
無理に群れに戻そうとすると闘争が起こり、大けがを招きかねないのです・・。
このような特性から、現在は3つのグループに分かれているという訳なのです。
今は3グループですが、また群れの関係性などの変化に伴い、グループのそれぞれの頭数なども変わる可能性があります。ぜひ皆様もミーアキャットをご覧になる際は個体ごとの関係性などもじっくり観察してみてくださいね!
飼育展示係 鈴木(由)