更新日:2020.07.29トライ・1歳☆
トライ・1歳☆
6月30日に神戸市立王子動物園から来園したアムールヒョウのトライ(オス)が、7月29日に1歳になりました☆
情勢を鑑み、残念ながらトライの歓迎会+お誕生日会を開催することはできませんが、この場を借りてトライのお祝いをしたいと思います。
トライは三つ子で生まれ、3頭とも人工哺育で育てられました。きょうだいはスクとラムといい、ともにメスです。ちなみに、以前から当園で暮らすダッシュ(オス・11歳)とは親戚で、トライはダッシュのきょうだいポンの孫にあたります。
それでは、トライが来てからを振り返ってみます。
三つ子で一緒に過ごしていた日から一変、突然知らない場所でひとりになってしまい、とても警戒している様子でした。
まさに借りてきたネコ。
いつも部屋の角に隠れ、餌は担当者がいなくなってからこっそりと動き出して食べていました。全く食べないと心配なのですが、そうではなかったのでその点は安心できていました。結局、自ら飼育員の前に出てくるようになるまで2週間かかりました。
子ヒョウらしくふわふわの毛並み、しっぽも立派です!
7月14日の休園日、外を見ると心に刺激を与えられるかもしれないと、初めて展示場の扉を開けました。その日は出ないかもしれない、それでも良いと思っていました。
扉を開けて30分ほどたつと、トライの姿が見えました。
勇気を振り絞って、寝室前の台の上の餌を食べに外に出てきたのです。食べ終わると帰ってしまい、もう一度扉に近づくけれど、出ない、を繰り返し、結局それっきりでした。ですが、よく頑張りました!
その後は、外にもっと興味を持ってもらうために、外が見やすい寝室で日中の時間を過ごさせました。そして翌週の休園日の7月21日。もう一度外にチャレンジしてもらおうと扉を開けました。今度はものの3,4分で外に出てきました。
ドキドキが隠しきれていない様子で、あちらこちらを散策していました。
崖を垂直に降りたり、池をジャンプしたり、渡り木も軽やかに渡りました。
じゃあ、次はお客さんの前に出てみよう!ということで7月24日の午前中、展示場に出ました。
気づくかどうかわからなかったのですが、枝にお肉を置いてみると...
なんとか木登りも成功し、お肉を食べられました。
寝室ではいつも扉の前で担当者を出迎えてくれるようになりました。...ではなく、餌を待っているようになりました。
気が付くといつもこちらを見ているトライ。
ダッシュはトライが気になるようですが、攻撃的な様子や脅すようなことはなく、穏やかでいます。
(トライの気配とトライに声をかける私が気になるダッシュ。その角度ではトライは見えないのですが彼なりにがんばっています。)
トライもいつかダッシュのようにのんびりとリラックスしてこのズーラシアで暮らせるように、サポートしていきたいと思います。
(お昼寝中のダッシュ。ただ、気を抜きすぎていますね。まさに眠りネコ。)
あっという間の1カ月。
トライは元気か心配されていた方も多くいらっしゃったと思います。このようにゆっくりではありますが、トライはズーラシアの環境を覚えていっています。
これからは横浜で、元気で立派なアムールヒョウに成長していってくれることでしょう。
スク・ラム・トライ、お誕生日おめでとう!!!
※今後の展示に関しては、もう少しトライとダッシュの様子を見ながら決定したいと思います。
飼育展示係 永井