更新日:2021.06.23カンムリセイランひなっこ成長記#13最終回
カンムリセイランひなっこ成長記#13最終回
みなさま、こんにちは!
じめじめとした梅雨がやってきましたね。。
さて、およそ1年に渡って書いてきました「ひなっこ成長記」ですが、第13弾の今回で最終回になります。
ヒナの成長を知って、興味を持っていただければ幸いです。
前回は1月下旬、繁殖期を迎える母親とヒナの関係性が変化してきたところまでを紹介しました。(こちら)
ではその後どうなったのでしょうか??
それまでは卵黄をあげると、母親はヒナが食べるのを見守っていて決して奪い取るようなことはありませんでした。
しかし、1月下旬のある日いつもと同じように卵黄をヒナにあげると・・・
ヒナは慌てて卵黄をくわえて、母親に背を向けて隠れるように食べました。
この様子に「あれ?」っと思ったのです。
その次の時にはヒナがうまく食べられずに落とした卵黄を母親がすぐに拾って食べてしまいました。
この頃から普段の餌の時にもヒナは母親がガツガツ食べるのを少し離れて見ていたり、
母親のいない方の餌皿から食べるようになっていました。
ヒナがどのくらいの月齢まで母親と一緒にいるのかは分かっていません。
しかし、母親は今年の繁殖期に向けてたくさん食べ、気分も盛り上がってきていました。
繁殖期には非常に攻撃的になるため、ヒナを攻撃してしまうことも考えられます。
また、ヒナは十分大きく育っており、餌も自由に食べ、自分で行動していたので、2月4日に母親と分けることにしました。
当日はいつもと同じように母親と朝の餌を食べさせた後、ヒナの暮らすことになる部屋に母親を誘導してヒナと一緒に移動させました。
前回の展示場改修の練習もあって比較的スムーズに移動してくれました。
さあ、これで母親とはお別れです。
ヒナを残し、母親だけを元の展示場に戻しました。
母親がいなくなってしまったことに気づいたヒナはしばらく部屋を右往左往しながら、クワックワッと鳴いていました。
しかし、ここは慣れてもらうしかありません。
しばらくするとヒナはあることに気づきます!
隣の部屋に母親そっくりの鳥がいる!!!と。
ヒナの隣の部屋には母親の姉妹でヒナの叔母にあたる個体とヒナの父親がいました。
もちろんヒナは血縁など分からないと思いますが、若い個体が隣にいるよりも落ち着いている個体が隣の方が良いと思い、今回はこのような配置にしたのです。
ヒナは止まり木の上に乗ってできる限りお隣さんに近づこうとしていました。
1週間ほどは寂しそうな様子のヒナでしたが、すぐに新しい環境にも慣れ、母親を呼ぶ声を出すこともなくなりました。
先日、無事に1歳を迎え担当者はホッとしています。
くちばしの色はほとんどピンクになりました!
カンムリセイランは3~5歳で成鳥になると言われています。
ヒナは今後も成長し続け、いつか卵を産み、ヒナを育てる時が来たら嬉しいです。
2020年6月15日に孵化してから約1年に渡る成長記をご覧いただきありがとうございました。
今後も普段のブログでヒナの様子もお伝えしていきたいと思っていますので楽しみにしていてください☆
【飼育展示係 くわばら】