更新日:2021.02.01カンムリセイランひなっこ成長記#8(父親編)
カンムリセイランひなっこ成長記#8(父親編)
みなさま、こんにちは!
寒い日が続きますね。
暖かいところに生息しているカンムリセイランたちは毎朝ヒーターの前で温まっています。
随分と長く更新できなかったひなっこ成長記ですが、今回はヒナたちが孵化した時にいた父親は今どこへ?と思っている方もいるかな・・・?ということで父親編をお送りいたします。(前回のブログはこちら)
カンムリセイランは卵を抱く抱卵(ほうらん)も育てる育雛(いくすう)も母親のみが行います。
では父親は何をしているかというと・・・
特に気にせず、我関せずなのです。
とはいえ、ズーラシアでは父親が同じ空間にいる状態で育雛をすることは調べた限りでは初めての試みだったのでヒナを攻撃しないか心配していました。
母親とヒナたちが巣台から降りてきた日。
母親と父親の軽い追いかけっこはありましたが、ヒナたちに攻撃をすることはありませんでした。
ぶれていますが、父母とヒナ2羽がみんな写っている貴重な1枚です!
ヒナたちは3日間ほどは母親でなくても動くものについていってしまうようで、時々私の足元にも駆け寄ってきました。
父親は尾羽が長く、動くと存在感があるので父親にヒナたちがついていってしまうこともしばしば。
こちらはコマ送りの写真ですが、父親とヒナの歩調がぴったり合っています!
父親は特に気にしませんし、蹴るようなこともないですが、母親は気づくとすぐにヒナをむかえに行きます。
ヒナが岩から降りられなくなってしまったあの時も母親は必死にヒナが降りられるように誘導しますが、父親は担当者が来るかもしれない、と扉の前で待ち構えていました。
ヒナたちが少し大きくなると父親についていくことはなくなり、父親が地面にいる時は母親と少し離れたところで待機するようになりました。
時には少しだけ父親らしい一面も・・・?
母親とヒナたちが餌を食べている間、
父親は止まり木の上から様子をじっと見ていました。
この日は親子が餌を食べ終えて茂みに隠れるまで父親は降りてきませんでした。
しかし、片方のヒナの足が悪くなり動きが遅くなってしまったため、興奮した父親の動きに巻き込まれてしまうと危険だと判断し父親を他の部屋に移動させました。
その後、残った1羽のヒナは順調に育っていますが、1度離した父親を親子の元に戻すのはヒナを攻撃する可能性もあるため、そのまま他の部屋で今も過ごしています。
実は以前一緒に展示場にいたメスの部屋に入れたため2羽で過ごしています。
夏には一度抜け落ちた尾羽もきれいに伸びてきて、次の繁殖期に備えています。
カンムリセイランの繁殖期は2月ごろから!!
繁殖期に入ったら父親をまた展示場に戻す予定でいます。
もう間もなく会えるのでお楽しみに☆
【飼育展示係 くわばら】