更新日:2021.02.08ありがとう、カイム
ありがとう、カイム
今回は皆さんに悲しいお知らせをしなくてはなりません。
マレーバクのオス、カイムが死亡しました。
20歳でした。動物園での寿命は25〜30歳と言われているので、すごく高齢というわけではありません。
(左:カイム、右:ロコ)
しかし、シャカシャカと動くメスのロコ(10歳)の後ろをのんびり歩く様子や、ちょっとした傷の治りが遅かったり、食べるスピードもゆっくりだったりするところを見ると、元々カイムがのんびりした性格だったのもあるかもしれませんが、決して若くはないんだなあと思っていました。
穏やかな性格で、ブラッシングが大好きだったカイム。
部屋に入るだけで、はい!ブラッシングどうぞ~と言わんばかりに、すぐ横になってしまうこともありました。
朝、展示場に出る時も、寝室に戻る時も、ちょっと部屋を移動して欲しい時も、いつも静かにジッと待っていてくれていた気がします。
そしてなんだかいつも笑っているような顔に見えていたのはきっと、担当者だけではないはず。
野生動物に対してこのような言い方をするのは間違っているのかもしれませんが、本当に穏やかな性格のカイムには毎日癒されていました。
首のところには白髪ならぬ白毛?もうっすらと...。
飼育員の中にもカイムファンは多かったんですよ〜。
ロコのことが大好きで、毎日ぺこんぺこん、と鳴きながら駆け寄り、一生懸命後ろを追いかけていました。
死因は、腸閉塞でした。5時間半という長時間の手術にも耐えて、頑張っていました。
カイムのクリクリした目にもう会えないことが、私もとても残念です。
もうカイムはいないのに、毎朝、調子はどうかな?と見に行ってしまいます。がらんとした寝室を見るたびに、もっと何かしてあげられることがあったのではないかと、悔しい気持ちになります。
改めてこれまでの経緯を振り返り、今後の飼育管理に繋げていこうと思います。
2頭のことを応援してくださった方、カイムとロコに会いに来てくださっていた皆様たくさんの応援をありがとうございました。
これからもどうぞ、よろしくお願い致します。
(奥:ロコ、手前:カイム)
(スノコの上で2頭で休んでる姿が見たかったなあ。。)
バク担当 やぐち
それから...バレンタインの特別な餌プレゼント(配信用)を、実は昨年に撮影していました。
カイムらしさ、ロコらしさがそれぞれ伝わるかわいい動画になっています。2頭一緒の姿を見ることができる最後の動画、ぜひ配信して欲しい...!とお願いをして、そのまま配信をすることになりました。
たくさんの方に、カイムの姿を見ていただけると嬉しいです。