更新日:2021.04.06トライのトレーニング
トライのトレーニング
先日、アムールヒョウのダッシュのワクチン接種についてブログや動画で紹介したところ、ズーラシアの公式ツイッターにたくさんの「いいね」や温かい応援のコメントをいただきました。動物と向き合う仕事に携わるうえで、大変な励みになりました。本当にありがとうございました!!(前回のブログはこちら)
そこで今回は、まだ練習中ではありますが、トライのトレーニング風景をご紹介します。
前回のブログの最後に、まだ若いトライの遊びとトレーニングとの切り替えに頭を悩ませていると書きました。その様子はというと...
トレーニングの準備をし、扉を開けると、
まず担当者の正面にやってきて床をカリカリカリカリ...ひっかきます。この時はごほうびのお肉はあげられません。
扉のすぐ左隣(ちょうど獣医師の頭で隠れてしまっていますが)に、赤い目印を付けたターゲットを示すと、トライは板の左から入ってきて、ターゲットに鼻を当てればごほうびのお肉を与えます。
そのまま右へずらしてもう一回。鼻を当てれば、お肉を与えます。
座ってくれたので、このままこの場にいられるように練習します。
ここで、獣医師が棒の先で腰の部分に触れます。
この刺激を許容してくれれば、注射を打つための第一歩でっす。(ダッシュの場合は、背中への刺激よりも尾への刺激の方に慣れさせていたこともあり、尾の皮下にワクチンを接種しました。)
トライは、背中への刺激は特に気にならないようです。
ですが、尾をつかむため、フックで尾に触れようとした瞬間、
するりと立ち上がってしまいます。
こうなるとこのままどこかへ行ってしまったり...もう一回トレーニングに戻ってくるまでしばらく待つ必要がありました。
しかし、この日のトライは違いました!すぐに戻って来てくれたのです!!
再びトレーニングを続けます。
これは獣医師が棒の先で尾に触れているところです。
トライはどうやら尾への刺激に敏感なようなので、いきなり尾をフックで引っ張り出すことを試みるよりも、まずは尾に何かが当たる感触を平気と思ってもらえるように、慣れさせていった方が良さそうです。ダッシュは体へ触れる刺激自体は平気だったので、すぐに尾をつかめるようになりました。苦手なことは個体によって違うようです。
立ち上がって行ってしまったら、また最初からやる。怒ったりせずに待ちます。
ここにいると良いことがある(お肉がもらえる)、と覚えてもらいます。背中をつんつんされても、尾に触れられても、恐いことはないんだよ、と。
まだまだ、練習中のトライですが、確実に進歩しています。きっと、いつかできると思います!これからも頑張ろうね!トライ!!
飼育展示係 永井