更新日:2021.08.24全部食べて欲しいな
全部食べて欲しいな
Jambo~~(「`・д・)「ガオオォ
...............Jambo~~(「`・д・)「ガオオォ
※このブログには生肉の写真が出てきますのでご注意ください。
ライオンは夜行性もしくは薄明薄暮性(はくめいはくぼせい)の動物で、野生では明け方や夕暮れ時に狩りをします。
もちろん、野生と飼育下では環境は大きく異なるため、野生での生活と全く同じように...ということは難しいですが、個体の性格や獣舎の構造など考慮しつつ、野生での生活を再現できるよう試みています。
ズーラシアでの餌の時間は1日1回いつも夕方!
閉園時間と共にライオンたちは寝室に戻ってきます。寝室に戻ってくると餌が用意されており、餌の時間!といった様子です。
閉園前になると、ライオンたちがソワソワしているのは、寝室に肉のセットをするためのバケツの音が聞こえてくるからなんです!さすがはライオン!聴力も嗅覚も鋭いですよね。
ちなみに現在の餌メニューはこんな感じ。
↑馬肉、鶏ムネ肉、鶏頭、牛レバー、牛ハツのMIXの日と
↑丸鶏1羽分を与える日
↑そして週に1回は絶食日ということで大腿骨のみを与える日を作っています。
肉切り作業中(*・ω・)ノ
以前は毎日同じ量を週6回(週1回は絶食日で大腿骨のみ)といったメニューで給餌していましたが、毎日同じメニューだとあきてしまうため、週単位の総量は大きく変えず、日替わりメニューにしてみました。
野生でも、狩りが成功する日としない日があるので、日ごとの食事の変化は環境エンリッチメントにつながります!
ただひとつ問題が...!
シドウがレバーとハツだけを残すのです...
小さく切ったりしてみても食べません。必ず朝まで残っています。
ネコ科は肉食動物の中でも特殊な特徴があります。
脂溶性ビタミンであるビタミンAは、他の動物だと通常体内でβ-カロテンから変換されますが、ネコ科にはこの変換に必要な酵素がないため、こちらも食事から直接摂取しなければなりません。
脂溶性ビタミンなので過剰摂取は危険ですが、全く摂取しないのは栄養不足の原因になります。
このビタミンAが豊富に含まれているのがレバーなんです!
栄養計算をした上で、シドウにあわせて適切な量を給餌しているので、全く食べないというのは悪影響...一体どうするべきか...。
寝室にセットしても食べないなら、直接あげてみよう☆★
はいどうぞ。
お!食べるかな?
あれ?いらない...?
あ!
パクっ
食べました~~~(^^)♪
シドウは本当に不思議で、地面に置いたレバーやハツは絶対に食べないのに、直接与えると食べます。
ビタミンAは必要な栄養素なので、毎日レバーとハツだけは直接給餌しています(;^ω^)
できれば好き嫌いせずに、全部食べて欲しいなぁ...。
**サバンナ豆知識**
ちなみに、ライオンは給餌の際、お皿に入れるとお皿を破壊してしまうので、寝室に直置きです。
チーターは、お皿ごと給餌してもなぜかイタズラしないのでお皿に入れたままでも大丈夫です(`・ω・´)
ライオンは比較的なんでも破壊するのですが、チーターはそもそも触れないことが多いです。エンリッチメントでライオンに段ボールを与えると楽しそうに破壊活動をしますが、チーターは興味すら示さないのです!同じネコ科なのに面白いですね!
飼育展示係 鈴木(由)