更新日:2022.03.17キク、頑張ってます
キク、頑張ってます
前回はエコートレーニングについてお話しましたが、
(その時のブログはこちら→エコートレーニング③)
実はキクはもう一つ、今頑張っているトレーニングがあります。
それが無麻酔・無保定で行う採血のトレーニングです(^^)
しかしこのトレーニングを行う上でも、キクの場合はいくつか問題がありました。
まめたろうの場合はお尻をつけて座るこの姿勢をキープできるため、そのままリンゴを食べている間に採血を行います。
しかしエコートレーニングの際にもお話しましたが、キクはこの姿勢をキープするのが苦手です。
そのため、キクの場合はどの姿勢でどこから採血をするのがいいのかを考える所から始まりました。
レッサーパンダの採血の場合、前肢だけでなく後肢から行うこともあるため、キクも後肢からの方がいいのかな?とも思ったのですが、実はキクは背後に人が立つのも苦手(^_^;)
後肢からの採血となると、前で給餌する人と後ろ(または後ろ寄りの横...)で採血する人に挟まれることになります。
はたしてキクがそれに慣れることができるのか...キク用に採血用の台を作ってみるべきか...などと色々考えていたある日。
ちょっとやってみようか~という軽い気持ちで、思いついたある方法を試してみました。
キクに台の上に乗ってもらい、
見切れてますがリンゴを差し出して立ち上がってもらいます。
その際、リンゴを持たない方の左前肢をつかみます。
・・・できた(^^;)
どういうことかと言いますと、普段だとキクはリンゴをもらうとすぐに前肢を床に下ろしてしまうのですが、私が腕を掴んでいることで床には下ろさずにそのまま姿勢をキープすることができたんです。(あ、ちなみにこの際腕を強くつかんで無理やり立たせている訳ではありませんので、ご安心ください。)
キクも特に嫌がることもなくそのままでいられたので、このやり方でトレーニングを進めてみることにしました。
姿勢をキープできるようになったら、駆血帯を巻く練習です。
初めはビクッとなっていましたがこちらも案外すぐに慣れました(^^)
でも嫌になる時もあるのでそういう時は一度外して
違うことをして気持ちをリセット!
くるっと後ろを向いて、
背中を触る練習です(^^)/
ふ~んそんなことかぁと思われるかもしれませんが、これはキクにとっては大いなる一歩なんですよ( ;∀;)
最初は絶対この体勢では触らせてくれませんでしたが、
両手で触っても大丈夫になりました\(^o^)/
後ろに人がいても大丈夫、と思ってもらえるようになってきたのかな?
さて、駆血帯が巻けるようになったら次のステップです。
取り出したのは~
注射針です!
採血をする際にはどうしたって針を刺さないといけませんので、その刺激に慣れてもらうために針の先を潰した物で練習します。
ちょっと分かりづらいですが、針を当てていますよ(^^)
そして眼光鋭くその様子を確認するキク(^_^;)
しかしこちらも段々と慣れてきたようです。
と、お話しましたが実はこの後、駆血帯は嫌っ(>_<)となってしまったので、また新たな方法でトレーニングを行っています。
まだ採血本番まではいけていませんが、焦らずにキクのペースでトレーニングを続けていきたいと思います(^^)
キク、頑張ろうね~♪
【飼育展示係 久保田】