更新日:2022.09.03馬の蹄を火で炙る!?
馬の蹄を火で炙る!?
タイトルを見て「なんてひどいことをするんだ!」とか「えっ?食べるの?」と思った方もいるのでは?
衝撃的なブログのタイトルですが、馬にとって怖いお話ではないのでご安心ください。
まずはその蹄を炙っている様子を!
ボボボー
なんと!ガスバーナーで蹄を炙っているではありませんか!
本当に火で炙っているよ!大丈夫!?
実はこれは、馬の蹄を切ってもらっている一場面なのです。 ぱかぱか広場では、2ヶ月に一度、馬の蹄を切る専門家である装蹄師(そうていし)の方に来てもらい、馬たちの蹄を切ってもらいます。
熱くないの?と思うかもしれませんが、馬の蹄は裏側まで人間の爪と同じように感覚はありません。人間の爪よりも厚さもあるので、少しガスバーナーで炙ったぐらいでは熱くないのです。 もちろん装蹄師さんも馬の蹄のプロなので火傷をさせてしまうこともありませんし、ぱかぱか広場の馬たちはガスバーナーの音にも慣れているので全く問題ありません。
ガスバーナーで炙った後には、鎌や大きなペンチのような道具、ヤスリなどを使って伸びた部分を切って、馬の体に合わせて蹄を整えていきます。
蹄の裏側やその周りを薄く切っていくときには鎌を使います。
中心の三角形の伸び過ぎた部分も切っていきます。
周りの硬い部分はペンチのような剪鉗(せんかん)という道具で切ります。
微調整や仕上げる時はヤスリを使います。
ざっと説明してしまいましたが、これが馬の爪切りの一連の流れで、削蹄(さくてい)と呼ばれています。4本全ての肢の蹄を切ってもらい、バランスや歩く様子をチェックすればおしまいです。
ちなみにぱかぱか広場の馬たちは蹄鉄をつけていませんが、蹄鉄をつけている馬は、蹄鉄を外し、削蹄をして、新しい蹄鉄をつけます。この一連の作業は一般的に装蹄(そうてい)と呼ばれています。
話は戻りますが、なぜ蹄を切るのに火で炙る必要があるのでしょうか?
馬の蹄の硬さは、遺伝や湿度、飼育環境などにより変わります。硬くなると丈夫でいいのですが、切るのが大変になってしまうのです。そこで、少し炙ってあげることで蹄を一時的に柔くして切っていたのです。初めて見た方には衝撃的な場面ですよね・・・。
注釈:全ての馬が蹄を炙っている訳ではありません。蹄の状態や装蹄師さんのやり方によって違いがあります。
さて、ここまで蹄の写真ばかりが続いてしまいましたが、今回は誰の蹄を切っているところかわかりましたか?
正解はソフィアでした!
これでしばらくは、いい蹄の状態で過ごすことができそうです。
装蹄師さん、いつもありがとうございます。
ぱかぱか広場 北川健史