更新日:2022.10.26フンボルトペンギンを育てる その1
更新日:2022.10.26
フンボルトペンギンを育てる その1
亜寒帯の森ゾーンが園路等の補修工事のために閉鎖になり、皆様とお会いできなくてちょっと寂しいフンボルトペンギン担当です。
お目にかかる機会も減ってしまったので、ここで今年のズーラシアのフンボルトペンギンの出来事をご紹介したいと思います!
ズーラシアには約60羽のフンボルトペンギンが暮らしていますが、いずれも血縁が近いため、数年前から繁殖を制限していました。
そこで近縁のペアを解消し、遺伝的に新しい血統のペアを組むことで、この問題を解消しようという取り組みを行っていました。
そして2022年4月末、ようやく新たなペアが産卵をしたのです!
写真をご覧ください。腹の下に卵が二つ見えますね。
そして2022年6月1日、ついに1つ目の卵が孵化しました。
親鳥の腹の下には1卵(赤丸)、そして手前(矢印)には割れた卵殻が散らばっています。1羽目が孵化したサインです。
実は腹の下にある2卵目の卵が、あまり見たことがないひびの入り方をしていたので、ちゃんと孵化するかなと心配をしていたのですが...。
2日後の2022年6月3日、無事に孵化しました。
2羽とも抱卵日数ぴったり40日に孵化しました。生き物って不思議。
写真は先に孵化したヒナ(No.162)で体重104g、平均的な体重です。
手に持つと元気さも伝わってくるので、とりあえず大丈夫そうと胸をなでおろしました。
フンボルトペンギンのヒナは、孵化後すぐには鳴きません。
2日齢ぐらいになると、耳をすますとピョロピョロ...と親に餌をねだる声が聞こるようになりました。
まだ頭が重たいので、すぐにコテリと傾いてしまうところが可愛いです。
この時は、彼らが波乱万丈の人(鳥?)生を歩もうともは、夢にも思っていなかったのですが...。
つづく。
飼育展示係 五十嵐