更新日:2022.12.20ジャンブイありがとう
ジャンブイありがとう
動物園からのお知らせのとおり、ホッキョクグマのジャンブイが12月14日に永眠いたしました。
夏の暑さに加え、体調の異変が突発的にみられることもあったため、安全を優先し、8月ごろからは非公開エリアですごしてもらっていました。
プールに入ったり、
お気に入りの場所で休んだり...
遊具でゆったりあそんだり...
食欲にムラがあることもありましたが、全く何も食べないという日はなく、用意したごはんを手渡しするとゆっくりと口へ運び、
調子のよい時には、体を揺すってごはんを催促してくることもありました。
こうして無事に1日を終え、すやすやジャンブイの寝息を聞くことができるのがほっと安心できる夕方の毎日でした。
みなさまには会えない期間が長くなってしまいましたが、最期の異変が認められる直前まで、用意したごはんを完食し、毎日ジャンブイペースでのんびりと過ごしていました。
ズーラシアが開園した平成11年(1999年)にモスクワ動物園から来園したジャンブイは、私たちスタッフにとっても初めて飼育にあたるホッキョクグマのオスでした。
これまでペアリングしたメスに対してはいつも低姿勢で少しずつ距離を詰めていくジャンブイ。
チロの時も...
バリーバの時も...
ツヨシの時も...
吠えられても決して怒ることなく、許容されるまで一定の距離を保ちジャンブイなりの方法で少しずつ距離を縮めているようでした。
その仲睦まじく過ごす様子には多くの方が足を止めたかと思います。
雪の上でごろごろする姿や
ゆったりプールで遊ぶその様子や
すやすやお昼寝するその姿
雄大なジャンブイの周りには、いつもゆったりとした時間が流れていました。
一見優しく見えつつ、キラリと奥に光る野生味ある瞳
ズーラシアへ来園した方の中には、そんなジャンブイに魅かれ、ジャンブイをきっかけにホッキョクグマへの興味が大きく育った方もいるのではないでしょうか...
私もその一人です。
待望された子を残すことはできませんでしたが、ジャンブイからの学び・ジャンブイが残してくれた多くのことを飼育下も野生も含め、ホッキョクグマを取り巻く問題解決への力とすることで、ジャンブイの命を繋いでいきたいと思います。また、ジャンブイに魅せられた多くの方のこころの中でも生き続けてくれたら嬉しいです。
ジャンブイありがとう。
※おねがい
献花台を設置する予定はございませんので、献花等、動物園にお寄せいただくことはお控えいただきますようお願いします。
12月21日(水)から、ころこロッジでズーラシアで見せてくれた様々なジャンブイの姿を紹介するパネル展を開催し、みなさんと一緒にジャンブイの思い出を共有させていただきたいと思います。
場所:ころこロッジ
期間:12月21日~1月末日
(担当:いとう さくら)