更新日:2023.03.08ハスの根試験的除去~水面の生物多様性維持のために~
更新日:2023.03.08
ハスの根試験的除去~水面の生物多様性維持のために~
ズーラシアのころころ広場には、大きな池があります。
春先だとこの程度水面が見えていますが、夏になると
一面ハスに覆われてしまいます。
こういった環境を好む生物もいますが、明るい開放水面を好む生物は生息できなくなってしまいます。
十数年前は夏でもここまでハスに覆われていませんでした。毎年どんどんハスが広がってきているようですが、そのころと比べると、生物の種類も少なくなっているような...?
秋になると枯れたハスを毎年刈り取っているのですが、ハスは水底の泥の中に根を張って生き続けるので、次の年にはまた生えてきて、どんどん広がっていきます。
そこでこの冬、園内の自然環境を生かして地域の生き物を保全するプロジェクトの一環として、ころころ広場の池に開放水面を作り、生物の多様性を回復するため、ハスの根を試験的に除去してみることにしました。
(プロジェクトについてはこちら:自然環境保全活動をはじめました。)
3m四方(9㎡)を4人がかりで一時間かけて、ハスの根を掘り起こしていきます。
たった3m四方ですが、ものすごい量の「レンコン」が出てきました。
試験的にハスの根を除去した範囲。この後周りの枯れた部分も刈っていますが、そちらは泥の中の根は残ったままです。次の夏に、根を除去した部分がほかの場所と比べてどうなっているのか確認します。
ころころ広場の池やその隣にある自然体験林は、来園者の皆様に飼育動物だけではない「生物の多様性」を体験していただける場所ですが、その生物の多様性を維持・回復するために手入れをする必要がありそうです。