更新日:2023.06.08毛の流れの秘密?
毛の流れの秘密?
暑くもなく寒くもなく、少し汗ばむこともありますが、人も動物たちも過ごしやすい日が増えてきました。たまに「もう夏かな?」と感じるような暑い日もありますが、そんな日には馬と一緒に日陰でゆっくり過ごしたいものですね。
さて、今回の内容は馬の毛の流れについてお話です。
先日イベントの際にお話したら、来園者の方々から「へぇ〜」と興味を持っていただいた内容を写真を交えながらブログにも書こうと思います。
天気のよいのある日。
ソフィアは久々に走って運動をすることに。たてがみや尾の毛がかっこよく流れていますが、その話ではありません・・・。
運動後には少し汗をかいてしまいましたね。しばらくシャンプーもしていなかったので、シャワータイムにすることにしました。
ここからが今回の本題です。
馬が大雨などにあった時に、水がどのように体を流れるか実験していきます。
シャワー開始!
今回は、大雨が降ってきた時の再現ということで、頭から・・・
背中を通って・・・
お尻までぬるま湯をかけていきます(普段は上からいきなりシャワーをかけることはありませんが、今回は一番シャンプー慣れしているソフィアに協力してもらいました)。
さて、結果はいかに?
首から肩や胸へ・・・
背中からお腹へと水が流れていきます。
ここで注目して欲しいのが、後肢の間。
全く濡れていないのです!
その秘密は後肢の付け根にあるこの毛の流れ。
馬の体の毛は、基本的に前から後ろへ、上から下へと生えているのですが、後肢の付け根の部分は噴水のように逆毛になっています。本来なら、ちょうどくぼんでいて水が流れていきやすい部分になるはずなのですが、この逆向きの毛の流れのおかげで後肢の間が濡れにくくなっているようです。
馬の太ももの内側は、皮膚の表面近くに多くの血管があり、熱中症になりそうな時などには、この部分を水などで冷やすといいと言われています。なぜこのような毛の流れになったのかは私にはわかりませんが、きっと雨が降っても太ももの内側が濡れて体を冷やさないようになっているんだなと、勝手に想像して感心してしています。
やっぱり動物の体の構造には不思議がいっぱいで面白いですね!
ぱかぱか広場 北川健史
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