更新日:2018.10.05恵みの雨
恵みの雨
先週末は台風24号がやってきて、通過直前に晴れたり、通過時に猛烈な風が吹いたり、変化が盛りだくさんの週末でした。
強風の猛威は傷痕を残し、俣野別邸庭園でも外周の部分で大きな枝が折れて落ちたり、木が倒れたり傾いたりしました。外周に防風林があるので内側はそれほど被害はないのですが、折れた枝が木の高いところで引っかかっているなどして立入禁止の所もあります。せっかくのご来園で通行止めなどあり申し訳ありませんが、安全第一で管理しています。
▲内苑南側の外周にあるクヌギの大きな枝が折れて落下、バックヤードと園内の境の塀を壊してしまいました
台風の強風は物理的に破壊するのみではなく、海から塩水を運んで落としていきました。植物は塩分に耐性のあるものとないものの差が大きく、強くないものは一気に葉が枯れ落ちるなどしています。これからの紅葉への影響も考えられます。
塩分の対策は水で薄めることですが、範囲が広いのでまとまった雨が降るのを待つしかありません。それが金曜日になってようやくある程度の雨が降って、いくらか塩分が流されたのではないかと思われます。この塩分が土に流れ落ちて土に留まっては困るので、それも流れていくような雨が待たれます。今週末また台風25号がやってくるので、今度は塩水を持ってこないことを願うばかりです。
雨が降っているときも風情のある庭園ですが、キンモクセイの花は台風で飛ばされてしまいました。木が風の影響を受けたのに対して、背の低い草はそれほど変わりありませんでした。そろそろピークを迎えるマルバフジバカマの花が白い一角を作っています。
▲マルバフジバカマの白い花には蜜を吸う虫もたくさんやってきます。大きな複眼に幾何学模様が特徴のオオハナアブも。
台風25号が通過すると日曜日は晴の予報です。雨の多い今年の秋も天高い日がこれから増えるのでしょうか。
▲台風でかなり飛ばされたキバナコスモスの生き残りの花を取り合うニホンミツバチとツマグロヒョウモン(オス)
▲道ですれ違うとすぐ気づくのですが、草の上では見過ごしそうです
秋分も過ぎて日没の時間はどんどん早くなっています。俣野別邸庭園の閉園時間には夕焼け空が見られるようになりました。
庭園のこの秋はどんな景色になるでしょうか。
[桐]