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「ブログ de トラベル」野生のオーストラリアの動物に会いに!(タスマニアデビル編)の写真

更新日:2021.07.31「ブログ de トラベル」野生のオーストラリアの動物に会いに!(タスマニアデビル編)

更新日:2021.07.31

「ブログ de トラベル」野生のオーストラリアの動物に会いに!(タスマニアデビル編)

タスマニアデビルは名前に島の名称が入っていることからもお分かりの通り、タスマニア特有の動物です。

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今回はクレイドルマウンテンにあるタスマニアデビルの保護施設へお邪魔しました。

施設では保護しているタスマニアデビルを観察し、スタッフの方からお話を聞くことが出来ます。

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小型犬ほどの大きさでかわいい見た目ですが、他の個体に対しての激しい威嚇が頻繁にみられました。

デビルという名前がついているのは黒い体とその鳴き声のためと言われていますが、確かに姿の見えない森の中で彼らの鳴き声を聞いたら不気味かもしれません。

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タスマニアデビルは「デビル顔面腫瘍性疾患」という病気のため、数が激減しています。

この病気も名前の通り、顔に腫瘍ができてしまう病気です。

最終的にその腫瘍のせいでご飯が食べられなくなり死んでしまいます。致死率はほぼ100%。

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タスマニアデビルは単独行動をする動物ですが、他個体と出会った際に顔を咬んだり、咬まれたりすることが多い動物です。

咬む側がデビル顔面腫瘍性疾患を患っていると、咬まれた側へうつってしまいます。

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原因はウイルスなどではなく、ただのガン細胞です。

アバウトに言うと、ある人が何かのガンになっていて、その人のガン細胞が咬まれたりして自分に入ると、自分の体でもそのガン細胞が増える(=ガンになる)のです。

我々の免疫は他人の細胞を他人(自分じゃない異物)と認識できるので、本来でしたらこのようなことは起きません。

このデビル顔面腫瘍性疾患の感染はタスマニアデビル間でのみ起こります。

 

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以前からこの病気を知っており、タスマニアには興味を持っていましたが、実際に保護施設を訪れこの目でタスマニアデビルを見れたことに、なんだか感慨深いものがありました。

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このガンが見つかったのが1996年。多くのタスマニアデビルがこの病気で命を落としました。

今も研究が続けられています。

 

ちなみに、保護施設のあるクレイドルマウンテン国立公園はウォンバットが多く暮らしていることで有名です。

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(速度表示もなんと10/h)

が、クレイドルマウンテンは雨がよく降る場所で、翌日予定していたハイキングデーは悲しいことに雨‼

少し歩き始めたもののウォンバットの気配はゼロ...。雨も強いのでこの日は諦めて次の目的地に向かいました。

この行動は吉とでるか凶とでるか。

 

かみて