更新日:2022.11.08ブログ de トラベル ~ アメリカ南西部⑪ ~
更新日:2022.11.08
ブログ de トラベル ~ アメリカ南西部⑪ ~
ブログdeトラベル・アメリカ出張編、ついに最終回です。
交尾が終わったオスに近づいて、私の手のひらとのサイズの比較をしてみました。とても大きな、立派なオスでした。繁殖がうまくいっていないのが残念です。
聞くと冬場は室内で保温しているとのことでした。私が野毛山動物園で飼育していた時は、冬場は乾燥させて17℃まで温度を下げていたので、繁殖がうまくいかないのは保温しすぎるせいかもしれません。
若い個体もとても広く、植物が豊富に生えているスペースで飼育されていました。紫外線ライトではない本物の直射日光に当たり、運動量も豊富であろう個体たちはみんな甲羅が滑らかで、少しも凸凹していませんでした。
飼育下では餌のカロリー過多、運動不足、カルシウム不足などで甲羅が凸凹になるリクガメが多いのです。
最後に野毛山動物園でどのような方法で飼育下繁殖に成功したかをお話して今回の出張は終わりました。
今回の出張で、ヘサキリクガメの個体の交換など野毛山動物園とTCとの協力体制を作ることを打診されました。野毛山動物園以外に日本の動物園水族館にいないような種類を豊富に飼育しているTCとの連携ができれば血統更新やペア形成なども進み、希少種の保全にもつながっていくのではないかと思いますので、何とか協力体制の確立ができないか、今後も連絡を取り合っていきたいです。
約5か月間にわたってお付き合いいただき、ありがとうございました。
飼育展示係 桐生