更新日:2016.05.12泥棒をふせげる?植物
更新日:2016.05.12
泥棒をふせげる?植物
ののはな館の前で、「ジャケツイバラ」が咲き出しました。
ジャケツイバラ(マメ科)・・・漢字表記では「蛇結茨」
枝がもつれながらくねっているさまを、ヘビがからみ合っている様子に
見立てて名付けられた とのことです。
世界的な植物分類学者の牧野富太郎氏は、
ジャケツイバラについてこのように表していました。
『盗賊を防ぐので思い出したのは、ジャケツイバラを塀の背に這わすことだ。
これは最も有用な植物利用の防盗策であると信ずる。
あの逆に曲がっている無数の鉤刺は強く固く、
この鋭い鉤刺には何物も敵し難く煩わしく
よく引っかかりけっして脱することができない。』
このように枝は大きな凹凸のあるトゲトゲ状になっています。
もしこのトゲのある枝が塀にあれば、泥棒避けになることでしょう。
トゲトゲのある枝とは対照的に、30cmほどの大きさの黄色い花は
フジの花が上に向いているような花付きです。
明治~大正期の人の言葉遣いは、
文章にすると現代の私たちにはちょっと難しいですが、
植物の特徴をよくあらわしていますね。
「植物一日一題」牧野富太郎(ちくま学芸文庫)より引用。
(ののはな実)