更新日:2020.11.11静かなる侵略者
更新日:2020.11.11
静かなる侵略者
注:芋虫系が苦手な方はご注意ください。
時を少しさかのぼり・・・9月半ばのある日の出来事です。
動物病院の育雛棟(傷病鳥のリハビリなどを行う飼育棟)へ向かおうと、階段を上っている時のことでした。
ふと、横のカラムシの茂みに目をやると・・・。
ぎゃあぁぁぁ~っっ!!!何じゃこりゃっ!?
見渡す限り、虫・ムシ・mushi・・・。
「エイリアンか謎の生命体による侵略ですか!?」と突っ込みたくなるくらいの衝撃的な光景です。
しかも、なかなかのビジュアル。
このエイリアンの正体は・・・、
フクラスズメというガの仲間の幼虫のようです。
かなりパンチのある見た目ですが、毒はないとのこと。
この幼虫、威嚇行動で頭を持ち上げてブンブンと振ります。
その動きはまるで高速メトロノームみたいで、なかなか興味深い行動です。
しかも、周辺の個体にも伝染して、集団ブンブン・・・。うへぇ~~っ!
動画でお見せできないのがとても残念。
この幼虫たちの食欲たるやすさまじく、
その後3日ほどで両側の茂みを食い尽くし、気付いた時には1匹残らず去っていきました。
(葉を食い尽くすと、地面に降りて移動するそうです。)
後に残されたのは、茎だけになったスカスカのカラムシ。
そこを吹き抜ける秋風が、心なしか冷たく感じられました。
(近江谷)