更新日:2021.07.09ハナコの闘病日記
ハナコの闘病日記
何度かブログでもお伝えしていますが、ハナコは骨折をして、足が少し悪いため、メスの群れではなく、オスたちが暮らす岩山展示場の奥にある専用展示場で暮らしています。
ハナコが骨折をしたのは2019年5月初旬でした。その日からハナコの闘病の日々が始まりました。
(骨折後、数日間は食欲もなく、点滴をしていました。)
(血液検査や、注射による投薬をしても、抵抗する元気すらありませんでした。)
ケガによる痛みも強そうで、血液の数値も重度の貧血をはじめ、思わしくありません。食欲も落ちてしまい、体重も10㎏ほど落ちてしまいました。なんとか食べてもらおうと、ハナコの好きな根菜類や葉をたくさん与えると、少しは食べてくれるようになりました。
(大好きなモミジバフウやサクラは食べてくれました。)
右側の骨盤を骨折していたため、骨折部分を固定するプレートを付ける手術を受けましたが、4本の足で立つことが難しい状態にもかかわらず、ハナコは何度も立ち上がろうとし、そのたびに転倒。固定していたプレートも転倒の衝撃で外れてしまいました。(体力の回復を待って、手術から2週間後にプレートの取り出し手術をうけました)
ケガから2週間ほどたったころ、ハナコの食欲もかなり戻り、ついに4本の足で立つことができました。立ち上がっても、まだ長くは立っていることはできず、すぐにバランスを崩して座ってしまいます。
(自分の力で立ち上がった日。随分と痩せてしまいました。)
相変わらず血液の数値は思わしくなく、立つことができるようになったとはいえ、歩くことはできません。ハナコは歩くことができるようになるのだろうかと、不安な日々は続きました。
その後、少しずつ立っている時間は長くなり、立ったり座ったりを繰り返すようになりました。不安定ですが、数歩、歩けるようにもなりました。立っているときは、外に出たそうに、獣舎内からサブ展示場をジーっと見つめていました。
血液の数値が少し改善されたことで、投薬も終了となり、食欲もかなり戻ってきました。獣医さんと相談し、ケガから1カ月半経過した天気の良い日に、サブ展示場に放飼をしました。おぼつかない足取りではありますが、一歩一歩自分の足でサブに出ていきました。あの瞬間は、本当にうれしかったです。
(ケガから2か月後。サブ展示場に出ることができました。)
サブ展示場に出るようになり、少しずつ体力も筋力もついてきました。歩き方もかなり安定してきた頃、メスの群れに戻る練習として、この当時、隣のサブ展示場にいたコハル・リンタロウ親子と同居をさせてみました。
(前からコハル・ハナコ・リンタロウ。写真では、うまくやっているように見えますが・・・。)
ハナコは少し気が強いところがあります。元気になってきたハナコは、自分より体の大きいコハルにもいきなりツノ突きをしました。コハルも応戦しますが、ハナコが引かずにもうひと突き! コハルとリンタロウはハナコを避けるように逃げていきました。しかしハナコは、この時のツノ突きで足を痛めてしまい、サブ展示場と獣舎のたった3cmの段差も登れなくなってしまいました。
スロープを作り、なんとか獣舎の出入りもできるようになりましたが、やはり、他の個体と同居をすることは、難しいだろうということになりました。角突きや追いかけられることが予想されたからです。
痛めた足は、少しずつ回復し、ハナコなりに安定した歩き方に戻ってきました。ハナコが1頭暮らしの日々を送る中で、ゆっくりですができることも増えてきました。トコトコと歩き回れるようになり、少しずつ走ることもできるようになってきました。
骨折から1年がたったころ、サブ展示場だけでは物足りなくなってきたハナコのために、サブ展示場の隣の使われていない中庭をハナコ専用の展示場に整備しました。
(草がたくさん生えて、明るく開放的なハナコ専用の展示場です。)
今では、毎朝、展示場へ元気に出勤し、テンションが上がった時はダッシュをするほどになりました。
骨折から2年がたちました。今でもちょっとしたことで足を痛めてしまうことがあり、安心はできません。ハナコはまだ7歳。人生(ヒツジ生かな?)まだまだ長いです。無理せずハナコが暮らしていけるようにサポートしていきたいと思います。
さとう
~おまけ~
6月23日は、ハナコの7歳の誕生日でした。大好きなリンゴで「7」を作ったスペシャルメニューでお祝いしました。大好きなリンゴを前に、待ちきれないハナちゃんです。
(「早く、リンゴ食べたい~!!」のハナちゃん。お誕生日おめでとう!)