更新日:2022.03.04パルとタイヨウ
パルとタイヨウ
オス群れの中では、あちこちで小競り合いが繰り広げられています。
一番年下のタイヨウは、相変わらずパルに追いかけられています。
（「しつこいなぁ・・・。」パル（後ろ）に付きまとわれるタイヨウ（前）。）
（「あ～迷惑！」何かと付きまとうパル（左）に迷惑そうなタイヨウ（右）です。）
そんな毎日が続いていたある日、思いもよらない行動を目にしました。
なんと、タイヨウがパルを追いかけているのです！タイヨウも我慢の限界だったのでしょうか？
（タイヨウ（後ろ）がパル（前）を追いかけています。）
そして、いつの間にか、パルとタイヨウの体の大きさが同じくらいになってきました。
（体の大きさはあまり変わりませんが、パルの方がツノが立派です。）
パルは3歳7か月。タイヨウは1歳９カ月です。
先月の体重測定で、パルは58㎏、タイヨウは50㎏でした。
パルは2歳頃からあまり体が大きくならず、体重も少しずつしか増えていません。
体は小さいですが、病気をすることもなく成長しています。
（パルです。鼻の頭に2か所キズがあるのが特徴です。）
タイヨウは順調に成長しており、数か月後にはパルよりも大きくなると思います。
パルは群れの中ではタイヨウの次に体が小さいです。
そんなパルは、「自分の方が強いぞ！」とタイヨウに示しているのだと思います。
しかし、体が大きくなってきたタイヨウの反撃が始まりつつあります。
パルの方がまだ優位ではありますが、以前よりもパルがタイヨウを追いかけることは少なくなってきました。パルも、タイヨウに対して少しずつ態度が変わってきているようです。
パルの弟のリンタロウ（2歳9カ月）は現在73㎏。リンタロウは年齢の割に体が大きいです。
（タイヨウ（左）とリンタロウ（右）。1歳違いの2頭。ツノの大きさがかなり違います。）
リンタロウはまだ若いためか、他のオスたちとの小競り合いはあまり見ることはありません。相手から攻撃されれば反撃はしていますが、自分から攻撃をすることは、ほとんどありません。その為、パルとリンタロウの順位はよくわかりません。若いうちは、順位は、はっきりしないことが多いです。
タイヨウが群れに入るまで一番体が小さく、いつも控えめに誰かの後ろにいたパル。自分より小さい個体が来て、優位に立てるようになり、少し自信がついたのか、活発になってきました。またおとなしいパルに戻ってしまわないかと少し心配でしたが、もうすぐ4歳になるパルは、順調に大人のオスに成長しているようで、同じ年に生まれたオーキッド（3歳10カ月・体重72㎏）とツノ突きをして戦っている姿を、最近はよく見かけるようになりました。体は小さいけれど、パルも立派になりました。
どの個体も、自分や相手との折り合いをつけながら、その時その時を生きています。
担当としては、なるべく穏やかに暮らしてほしいと思いますが、そんなに甘くはないですね。群れで暮らしていくことは、本当に大変なことだなと改めて感じました。
さとう