更新日:2015.08.08ツキノワグマ「ユキ」、やすらかに。
更新日:2015.08.08
ツキノワグマ「ユキ」、やすらかに。
開園当初から15年以上も、皆さまの前にでておりました、
ツキノワグマの「ユキ」が7月24日に死亡しました。
21才5ヶ月。ツキノワグマとしては、高齢のメス(おばあちゃん)です。
4月末に体調を崩し、悪性腫瘍とわかってからは、
バックヤードで治療に専念していました。
それからというもの、
ユキはこれまで食べていたものよりも、
野山で採れる木の実などを欲しがるようになりました。
その頃、ちょうど実りの時期。
ズーラシアのまわりは、樹木でいっぱいなので、毎日のように木の実採集です。
グミ、クワ、サクラ、キイチゴ、ヤマモモ…。
少しずつ、体力がおとろえていくユキを、元気づけてくれた
木の実たち。
おいしそうでしょ。
食欲がない日でも、
「ユキ、おやつだよ!」
ユキの瞳がキラキラする一瞬です。
・・・ところが、その日はいつもと様子が違いました。
ヨロヨロと歩いてくると、私の前に座りました。
それは、「遊んでほしい」という合図でもあるのですが、
その日は何もいわず、じっと私の眼を見るだけでした。
「そんなに見ないでよ・・・。」
なぜか、私は涙がポロポロ出てしまいました。
ユキが亡くなったのは、その後です。
ちょっと気が強くて、
でも観察していると、写真のように転がってお腹をみせてきたりと、
お茶目な性格だったユキ。
「最近、ユキちゃん見ないけど、どうしたんですか~。」
という、お客さまの声がとても嬉しかったです。
ユキを応援してくれた、すべての皆さまに、
この場をかりてお礼を伝えたいと思います。
どうもありがとうございました。
最後に、ユキ、今までありがとう!
飼育展示係 いがらし