更新日:2016.11.16ウーマ、ナーラ ありがとう!
ウーマ、ナーラ ありがとう!
2016年8月26日に、インドライオンのナーラ(17歳♀)が亡くなりました。
その約2ヶ月半後、2016年11月7日に、ウーマ(20歳♀)が亡くなりました。
インドライオンの寿命は約20年と言われています。
ウーマは20歳と7ヶ月で亡くなったので、寿命を全うし大往生だったと思います。大きな病気や怪我もなく、亡くなる少し前まで餌も食べていました。
ウーマはズーラシアが開園する1ヶ月前にインドの動物園からやって来ました。姉妹のチャンディ(♀)と一緒に来ました。
一足先にズーラシアへ来ていたヨハン(♂)との間に4頭の子どもを生み、育てました。
現在もズーラシアにいる、ガウリー、パールヴァティ、サティの3姉妹と、野毛山動物園にいるラージャー(♂)がウーマの子どもたちです。
16歳を過ぎた頃から体力的に展示場に出るのが厳しくなってきたため、子どもたちの群れからは離れ、1頭で飼育することになりました。
遊ぶのが大好きで、隣の部屋にいるナーラとよく扉越しに遊んでいました。
今年の10月中旬に急に食欲が低下し、歩き方も力があまり入らなくなってきました。それでも一番大好きな子牛の骨付き肉を口元に出してあげると喜んで食べていました。
亡くなる数日前からはそれも食べなくなりましたが、最後はとても安らかに眠るように亡くなりました。
ナーラは、ウーマの少し後にインドからズーラシアへやってきました。
まだ幼さが残るかわいらしいインドライオンでした。
ヨハン、チャンディ、ウーマの群れに入れるように、少しずつお見合いをして同居を試みました。しかし、群れになじむことができず、1頭で過ごしていました。
写真にある黄色のブイで遊ぶのが大好きで、ネコがじゃれるようにブイを前足でたたいて遊んでいました。隣のウーマに、扉越しに「遊ぼ~!」と言われると、うれしそうに走り回っていました。
ライオンなのに水遊びが好きでした。担当者がホースで水を出すと、暑い日は走ってきて水浴びを楽しんでいました。
今年の3月に、食欲不振が見られたため、麻酔をかけ血液検査を実施したところ、腎不全の疑いがあることがわかりました。でもその時は食欲が少しないというだけでとても元気だったので、腎不全の可能性があるということを、なかなか受け入れることができませんでした。
腎不全以外の可能性はないのか、他にできる治療はないのか、毎日考えながら接してきました。
8月に入ると食欲は全くなくなり、少しずつ痩せていきました。食欲がないという以外は、特に症状はなく、最後は寝ていることが多く穏やかでした。
ウーマとナーラにとても素敵なお花をいただきました。本当にありがとうございます。展示場に出ていないため、みなさまにお会いする機会は少なかった2頭ですが、たくさんの方に見守られていたことに感謝しています。
ウーマとナーラが過ごしていた部屋に飾らせていただきました。
現在ズーラシアにいるインドライオンたちは16歳と、やや高齢になってきましたが、今後も元気に過ごしていけるように、飼育していきたいと思います。
飼育展示係 小川