更新日:2019.07.31初めての削蹄‼
初めての削蹄‼
今日は、なかなかこのブログに登場しなかった白黒の彼ら...
そう、グラントシマウマのお話です!!
ズーラシアには6頭のグラントシマウマがいますが、
その中の1頭、カナコ(メス、7才)の蹄(ひづめ)が伸び過ぎていました。
グラントシマウマは、野生では広大な土地で暮らしています。しかし、動物園では限られた環境の中で過ごすため、蹄が適度に削られないことなどによって伸び過ぎてしまうことがあります。
そこで、6月13日にカナコの削蹄(さくてい)を行いました。
実は、グラントシマウマの削蹄はズーラシアでは初めてのこと!
しかも、削蹄は、人間が爪を切るように簡単にできることではありません!
シマウマは、4本それぞれの足の指1本(中指)だけで立っているのですが、さらにその先端にある蹄だけが地面に接しています。大きな体を支え、速く走るために力強く地面を蹴るなど、シマウマにとって蹄は、健康を維持するために重要な体の一部なのです。
そのため、それぞれのシマウマの歩行や蹄の状態などに合わせて蹄の形を整えないと、足の関節などを痛めてしまいます。
そこで、ウマの蹄を整えるプロフェッショナルである装蹄師さんに削蹄をしていただきました!
削蹄実施の当日、現場には多くの飼育員が応援に来てくれました。
カナコに麻酔がかかったのを確認した後、いよいよ削蹄です。
装蹄師さんは何度も蹄の角度などを確認し、様々な道具を使って切ったり削ったりしながら素早く形を整えていきます。
▲散らばった蹄の削りカス
こちらは捨てようと思ったのですが、ある飼育員が回収していきました!
はたして、何に使うのでしょうか...???
こちらが削蹄前の右前肢の蹄。
特に前肢は、魔女の靴(?)をイメージさせるような、先が伸びて少し反りあがった形をしていました。
こちらが削蹄後の右前肢の蹄!
一度に大きく蹄の形を変えてしまうと歩行に影響を与えてしまうそうなので、今回はここまで。
反りあがりもなくなり、正常な状態に近づきました!
▲削蹄後のカナコ
蹄の管理は難しいですが、シマウマたちにとって大切な体の一部分。
今後も彼らの蹄を健康に保てるよう、より良い飼育管理を考えていきたいと思います。
飼育展示係 船藤