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ズーラシアスクール第6回「守ろう!アジアの熱帯林×動物たちの未来」(後編)の写真

更新日:2019.03.11ズーラシアスクール第6回「守ろう!アジアの熱帯林×動物たちの未来」(後編)

更新日:2019.03.11

ズーラシアスクール第6回「守ろう!アジアの熱帯林×動物たちの未来」(後編)

さて、前回(こちら)の続きのお話です。

ここからはブログをご覧いただいているみなさまにもぜひ知って頂きたい内容です。
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ここで言うパームとはアブラヤシ(oil palm)のことで、そこから取れる油をパーム油と言います。
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「パーム油って、何だか知っている人?」と聞くと、手をあげたスクール生はほんの少数。
ですが、パーム油は、私たちにとってとても身近な油なのです。
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パーム油は、ポテチ、チョコレート、ドーナツ、カップラーメン、シャンプー、歯磨き粉...なんでも!?というくらい使われています。
だとしたら、どうしてパーム油について知っている人が少ないのでしょう?

実は!パーム油はこんなかたちで成分表に隠されているのです。
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「植物油脂」「ショートニング」「食用油脂」など...
なんと!!これでは気が付きません...!

アブラヤシを栽培できるのは、熱帯地域に限られます。
東南アジアの諸国には熱帯林(ジャングル)が広がっており、
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多様性に富んだ多くの動物たちが暮らしていますが、

今や、その熱帯林は、アブラヤシ農園を作るため、
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このように切り拓かれてしまいました。
この写真に皆、絶句です。

それでは、どうしましょう?
「動物たちを守るために、明日からパーム油を使わない!!」という生活ができるでしょうか...
例えば、ポテチを食べる回数を減らすことはできても、
体や頭を洗わない、歯を磨かない、のはちょっと...無理かも...

すでに私たちの生活に深く入り込んでいるパーム油。
全く使わない生活というのはとても難しいですね。
それに、現地で実際に働いている人々から仕事を奪うわけにもいきません。

だからこそ大切なのは、
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この言葉、温暖化で困っているホッキョクグマの回でも出てきましたね!

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「エコな選択」をするにあたっての一つの指標に"RSPOマーク"があります。
RSPOマークは、森や生き物たちの暮らしや地域の人々の生活に配慮して生産されたパーム油にだけ付けることのできる認証マークです。
見たことある方はいますか?
海外では普及していますが、日本ではまだほとんど浸透していないのが現状です。

この後は、宿題「おうちにある食品や製品の成分表を探して持ってこよう」をチェックしました。
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実際に自分のおうちで使ったり食べたりするどんな製品にパーム油が使われているのか、グループ内で持ってきたものを見せ合って共有していきます。
もちろん、パーム油が使われていない製品を持ってきていたスクール生もいましたが、「どんなものに使われているか知ること」が目的ですので、良いのです。
そして、やはりRSPOマーク付きの製品は見当たらず...

しかし、環境に配慮した製品につくマークはRSPOマークだけではありません。
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エコラベルと呼ばれる様々なマークがあります。
食品を買うとき、産地を気にする方は多いと思います。
ぜひこれからは「環境に配慮された製品か」も気にしてみてください。

"見る→選ぶ→変えていく"
一人一人の活動が、動物たちの未来をより良いように変えていく力になります。
日本にいてもできることです!
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ぜひ、世界中の動物たちの未来を守るために、みんなで取り組んでいきませんか??

さて、9月から始まったズーラシアスクールもこれで終わりです。
来る3月16日は、卒業発表&卒業式!
スクール生の皆さんにはズーラシアスクールで学んだこと、みんなに伝えたいことをまとめて一人一人発表してもらいます。

半年間、月一回ではありましたが、時には楽しく、時には真剣に、スクール生の皆さんはとても熱心に参加してくれました。
その中で、私たちはどのようなことを伝えられたのでしょうか。
皆さんの発表を我々職員一同楽しみにしています。
スクール生の皆さん、発表の準備頑張ってください!
そして、当日はリラックスして臨んでくださいね♪


ズーラシアスクール第6回担当:佐藤・松山・久保田・永井