更新日:2020.10.08さようならパールヴァティ
さようならパールヴァティ
9月19日にインドライオンのパールヴァティが老衰により死亡しました。20歳でした。
数年前から腎機能の低下が見られ、定期的に血液検査を行うなど、注意して飼育にあたっていました。
2019年1月には後肢が麻痺状態となりましたが、その後1ヵ月ほどで歩行可能なレベルまで回復しました。
2020年6月末には再び歩行が困難となり、寝たきりの状態が数日続きましたが、この時も歩行可能なまでに回復を見せてくれました。
しかし完全回復とはならなかったため、7月以降は体調の良さそうな日だけ展示場にでてもらうという日々でした。
8月からは次第に食が細くなり、運動機能も低下して、生活に配慮したケアを行いました。(その時のブログはこちら)
9月になると歩行や食欲もほとんど見られなくなり、19日朝に死亡を確認しました。
せっかくなのでこの機会にパールヴァティについて少し紹介させてください。
パールヴァティがズーラシアで誕生したのは2000年6月3日のこと。ヨハン(父)とウーマ(母)の間に3姉妹として産まれました。
ウーマ(UMA)がインド神話に登場する女神様であることから、子供達にも女神様の名「パールヴァティ、ガウリー、サティ」とそれぞれ付けました。
生後1ヵ月の3姉妹
生後約1ヵ月のパールヴァティ
生後2か月の健康診断にて
5か月齢になったパールヴァティとガウリー
2000年は9頭の群れで運動場に出ていました。
すっかり成長したパールヴァティ、穏やかな性格でした。
段ボールのおもちゃにガブリ!
近年ではガウリーと2頭で過ごしていました。運動場ではいつも2頭寄り添い、互いに顔をなめ合う姿が印象的でした。
パールヴァティにとってベストなケアがしてあげられていたかどうか自問していますが、体調を崩しながらも、その度に回復して命を全うする姿を見せてくれたパールヴァティからは多くのことを学ばせてもらいました。それらを糧に今後の動物飼育に活かしていきたいです。
パールヴァティにはSNSなどを通して皆様から多くのメッセージをいただきました。
また献花台にはたくさんのお花や贈り物、メッセージをいただき本当に感謝しています。この場を借りてお礼申し上げます。
パールヴァティに温かい思いを寄せていただき、本当にありがとうございました。(飼育担当 古田)