更新日:2021.04.24ケープハイラックスのとっておきタイム③
ケープハイラックスのとっておきタイム③
ネズミじゃないよ!
ハイラックスだよ!
みなさん、こんにちは。
ケープハイラックスのとっておきタイムも3回目を迎えました。
今までのブログでは、ケープハイラックスがゾウに近い仲間ということを解説してきました。
今回は体の秘密をご紹介していこうと思います。
と、その前に最近のブログでおなじみとなっているケープハイラックスの愛称当てクイズをします!
~ケープハイラックスの愛称当てクイズ~
ここから難易度がさらに上がります!!
写真のケープハイラックスは誰でしょう?答えは最後に発表します!
ケープハイラックスは肉食動物に襲われにくくするために、コピエ(Kopje)と呼ばれる花崗岩(かこうがん)からなる島状の岩山を棲みかとしています。
花崗岩は気候の影響を受けながら溝が掘られた構造をしていて、岩の隙間には十分な湿気が貯えられ、一部で植物が繁茂している場所もあります。
乾季にたびたび起こる火災もコピエの前では激しさを失い、ケープハイラックスにとってコピエはまさに鉄壁の要塞とも言えます。
コピエにはケープハイラックスが十分に逃げ込めるだけの隙間があり、15頭前後の家族群で生活をしています。
不便な岩場を棲みかにしたのには、理由があります。
その昔、ハイラックスの仲間は漸新世(約3500万年~2300万年前)に最も栄えていましたが、鮮新世(約520万年~160万年前)に新しく進化してきた有蹄動物に追いやられ、大型有蹄動物が生息しない木の上や岩場を棲みかとしていたハイラックスが生き残りました。
その結果、今日ではアフリカ南部と中東のハイラックスが生き残ったと言われています。
今回は少し難しいお話になりました。ハイラックスは調べれば調べるほど不思議な動物です。
内容はとっておきタイムでも触れない専門分野のお話になりましたが、この機会に話すことができたことはとてもうれしいです。
それでは、今回の愛称当てクイズの答えを発表します。
写真のケープハイラックスは「ケーキ」です。
みなさま、わかりましたか?
飼育展示係 矢向