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ズーラシアクイズチャレンジ~解答編① レッサーパンダ~の写真

更新日:2021.05.23ズーラシアクイズチャレンジ~解答編① レッサーパンダ~

更新日:2021.05.23

ズーラシアクイズチャレンジ~解答編① レッサーパンダ~

さぁ、いよいよクイズの解答を発表していきます。(前回のブログはこちら

 

第1問はレッサーパンダの問題でした。

クイズチャレンジ_問題_ページ_1.jpg

  

動物の健康管理のためのトレーニング(ハズバンダリートレーニング)に関する問題でした。
近年、このトレーニングを取り入れる動物園も増えてきました。動物に協力してもらうことで、動物にとっても人にとっても、より安全でより負担の少ない方法で健康管理、飼育管理ができるようになります。

 

ズーラシアのレッサーパンダも健康管理のためのトレーニングに取り組んできました。一つずつ見ていきましょう。

 

A.「あーん」と開けてもらって口の中をチェック」
これはどうでしょうか?

 

実は、これはレッサーパンダでは実施していません。なので、「A」が正解です。
ズーラシアでは、ミナミアフリカオットセイ、ホッキョクグマなどでは実施しています。
日頃からこのような動作に慣れてもらうことで、口や歯になにか異常が起きた際にも確認しやすくなり、年齢による変化を観察することで健康管理に役立てることができます。

IMG_20191108_155434_2.jpg
ゴーゴ (10).jpg


 

では、「B.自分で体重計に乗る」はどうでしょうか?

 

これは...できます!
まめたろうだけではなく、現在ズーラシアにいる3頭すべてが自分で体重計に乗ることができます。体重測定は健康管理の大きな指標のひとつになるため、日常的にストレスなく量れることは非常にメリットが大きいです。
↓まめたろう
まめたろう.jpg

↓キクキク1.jpg
↓ララララ.jpg

 

そして、「C.無麻酔での採血」ですが...なんと、まめたろうは約3ヶ月で採血に成功しました!
動物を検査、治療する際には、つかまえて(捕獲)、押さえて(保定)、時には麻酔をかけないと処置ができないこともあります。これは両者にとって大きな負担となります。
このトレーニングのポイントは、無麻酔どころか動物を押さえることすらせずに(無保定)、採血までできるようになったところです!
【ズーラシア】レッサーパンダ2.jpg
野生動物の血液の正常値というものは、その多くが分かっていません。なので、普段から定期的に採血をし、その個体の平常時の数値を把握しておくことは、変化にいち早く気づくことができ、病気等の早期発見につなげられるかもしれません。

 

実際に、飼育員が採血の練習と体重測定をしているところの動画がありますので、ぜひこちらをご覧ください→「レッサーパンダのとっておきタイム」

また、より詳しく解説をしている発表の動画もあります。これを見ればズーラシアのレッサーパンダのトレーニングについてばっちり学ぶことができます!実際に採血をしている動画も見ることができますよ。「レッサーパンダとリンゴと採血と...」

 

※動画に登場した「イチゴ」は202011月に野毛山動物園へ移動し、同時に「キク」が野毛山動物園からズーラシアへ移動をしました。

 

このように、健康管理のためのトレーニングは単なるしつけやショーとは違い、動物と人の両者にとって大切なものなのですね。動物園で暮らす動物たちがより良い環境でよりストレスなく過ごしていけるようにという動物福祉の観点からも、これらのトレーニングには積極的に取り組んでいきたいものです。

 

さぁ、次回はホッキョクグマのクイズの解答を発表します!
お楽しみに。

クイズチャレンジ_問題_ページ_2.jpg

 

 

事業推進係 上田