更新日:2021.05.24ツヨシにとって...
更新日:2021.05.24
ツヨシにとって...
ホッキョクグマは基本的には単独で生活を送っている動物です。
ズーラシアでは、これまでオス1頭・メス1頭の2頭を飼育する機会が多く、繁殖期は雌雄同居を行い、それ以外の期間は互いの関係性も悪くなりますし、1頭ずつで過ごしてきました。
ジャンブイとツヨシも同じく、繁殖期のみ同居を行っていたのですが、一昨年の繁殖期以降はどういった変化なのか??ツヨシがジャンブイを避ける様子がみられません。時に、プールで一緒にじゃれ合う様子もみられました。
2頭一緒にいても平和に過ごせるならば広いスペースを共有できるメリットも大きいので、日中は一緒に過ごしていました。
ところが...
ゴーゴが来園してすぐに繁殖期に突入し、ツヨシはゴーゴとの同居生活が始まりました。
すると、オスを意識するようになったのか?これまで平和に過ごしていたジャンブイに対しても、吠えて全く寄せつけないようになり、同居できる関係性ではなくなってしまいました。
2頭の繁殖期のピークが過ぎてからは、ゴーゴからツヨシへの執着も薄れ、後を追うことが見られなくなり、ゴーゴとツヨシの同居も終了しました。それと同時にツヨシも以前のように穏やかにのんびり過ごす毎日に戻りました。
そして...
ジャンブイとの同居を再開すると、ふたたび平和な2頭♪
繫殖行動はみられないものの一緒にいてもヘソ天で寝てしまうほど心許せるジャンブイは、ツヨシにとってどんな存在なのか??
長年、ジャンブイとの繁殖を目指してきただけに、担当者としては複雑な気持ちでありますが、種本来の生態にこだわらず、1頭1頭がズーラシアの環境の中で、個性を発揮してのびのび過ごしてもらればと思っています。
(いとう さくら)