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断念した 個体識別フローチャートの写真

更新日:2022.03.12断念した 個体識別フローチャート

更新日:2022.03.12

断念した 個体識別フローチャート

 

そうだ、ニホンザルの見分け方をフローチャートにして紹介しよう!!

と、新年にふと思いついてどうやったらいいか考えてきましたが、残念ながら断念したので1部をご紹介します。

 

まず見分け方のポイント(おでこの生え際、体の大きさ、性別、尻尾の長さ、色)で分けてみました。おでこの生え際はこんな感じで個体ごとに違います。

生え際比較.png
(左:富士額頭のイッチャン、右:生え際まっすぐのムツコ)

半数の個体は富士額(逆三角で眉毛の間に向かって山ができる)です。
やや富士額?のフジオ.png 
(富士額気味のフジオ)

富士額のニイニイ.jpg
(富士額のニイニイ)

子ザルでも違いがあります。
子ザル生え際.png
(左:生え際まっすぐのミソ、右:富士額のヨツバ)
ミソやヨツバと同じ年の子ザルはゴンマル含め3頭です。2年前の子ザル三頭.jpg
(子ザル3頭、個体識別のための刺青を入れる前の1歳頃の写真、左上:ヨツバ、左下:ミソ、右:ゴンマル)

この3頭なら簡単にフローチャートができると思っていたのですが、富士額組(ヨツバ、ゴンマル)が難しいです。
刺青の比較.png
(左:ヨツバ、右:ゴンマル)
写真を拡大していただくとほくろのような刺青が見つかるかと思います。ヨツバは2ヵ所、眉間と左目の下に。ゴンマルは1ヵ所右目の上にあります。刺青は番号を表しており、眉間が40番、左目の下が8番。足して48、語呂合わせでヨツバです。ゴンマルも右目の上が50番を表しています。この番号はズーラシアで何番目のニホンザルかを表します。担当者でなくても刺青を見れば個体識別ができるようになっています。

ゴンマル.png
見慣れればゴンマルはやや垂れ目なので分かります。上の寝転んでいる個体はゴンマルですが、わかりますでしょうか?フローチャートで刺青の記載をしても、上の写真のように刺青が見えないとわかりません。写真ならともかく走り回る子ザルを一目見て判断するのは難しいです。

この2頭だけなら見分け着く.jpg
(右:富士額のヨツバ、左:生え際まっすぐのミソ)
でも子ザルが3頭しかいないなら、ミソ(生え際まっすぐ)はわかる!!と思った方。そうです、ぜひ、見分けてみてください。ミソはとても元気で賑やかなニホンザルです。やんちゃすぎて母親につかまって怒られ、今はつかまれた右肩付近の毛がなくなっています。そんな母すらも追い回す元気の塊です。

ただ、1歳年上に同じく生え際がまっすぐのヤマト(3歳オス)がいるので、大きさで見分けができるまで難しいかもしれません。
47 冬.jpg

(ヤマト、ミソと同じく生え際がまっすぐでミソよりも体が大きく、毛もモコモコしている印象)
左ヤマト、右ミソ.png
(左:ヤマト、右:ミソ)
ヤマトもミソのように元気満々です。ただ、ニーヤンやイッチャンなど強いおとなの真似がブームなので、騒ぐよりも尾を上げて威圧してるつもりで歩くことが多いです。テンションが上がると展示場正面の屋根の下でエビぞりになって飛び跳ねたりするなど、得意技ももっています。

フローチャートの道は険しいとよくわかりました。新しい方法を思いついたら挑戦しようと思います。

ニホンザル担当者