更新日:2022.11.20別れと出会い
別れと出会い
11月に入り、様々なことがありました。
まず最初に悲しいお知らせです...。
11月6日、動物病院で暮らしていたツシマヤマネコの「ちから」(オス・推定16歳6か月)が死亡しました。
ちからは2020年12月下旬に体調を崩してから、後肢にふらつきが確認されたため、動物病院で飼育していました。
動物病院担当がお世話していたので、私は直接関わっていたわけではないのですが、ちょこちょこ様子を見に行っていました。
まゆ(メス・8歳)※11月14日に京都市動物園へ出園やマミ(メス・7歳)は近くで観察しているとシャーシャー威嚇してくるのですが、ちからはこちらをじっと見つめるだけ。
なので私の中では「穏やかなおじいちゃんヤマネコ」というイメージでしたが、前の担当者に話を聞くと、ちからは元々野生で保護された個体なので昔は気がとても強かったそうです。過去には対馬野生生物保護センターで「ヤナギゴンタ」、福岡市動物園では「ゴンタ」という愛称もつけられていたこともあります。この名前を聞いて「あの子のことか!」と思った方もいるのではないでしょうか。
ちからという愛称は九十九島動植物園にいる時に公募によってつけられたようで、ズーラシアでもちからと呼んでいました。
こんなにたくさんの愛称を持つのも珍しいですよね。
2006年に保護されてからこれまで長い間、ツシマヤマネコの普及啓発と調査研究に貢献してくれました。
ちから、今までありがとう。
これまでちからを応援してくださった皆さんもありがとうございました。
何度経験してもこういったお別れは悲しいものですが、悲しんでいてばかりではいられません。
そのすぐあと11月10日に、ツシマヤマネコ野生順化ステーションから「こう」(オス・3歳)と「さすな」(メス・1歳)が来園したからです。
【到着したばかりのこう】
こうは落ち着いているのですが、さすなは警戒心がとても強く、今はできるだけそっとしています。
まだ写真が撮れていませんので、こちらの2頭については落ち着いてきたころにブログでも紹介したいと思います。
飼育展示係 宮本