更新日:2023.02.10『動物園の裏仕事-派生物の展示を考えよう-』
『動物園の裏仕事-派生物の展示を考えよう-』
こんにちは。
教育普及担当の飯田です。
2月4日に『動物園の裏仕事ー派生物の展示を考えようー』を初めて開催しました。
動物園での仕事というと飼育員や獣医師が思いつきますが、実はその他にもいろいろな仕事があります。
そこで今回は、意外と知られていない博物館としての動物園という視点で学芸員の仕事について知ってもらおうと企画しました。
まずは学芸員について10分ほどお話を聞いていただきました。
その後は骨格標本チームと剥製標本チームに分かれ、ワークショップを実施しました。
テーマは現在ズーラシアで展示している標本をどのように改善したら、より効果的な展示ができるか考えてもらうこと。
【骨格標本チーム】
まずは展示物を確認して、改善すべき点や展示コンセプト、またどのような手法を使って展示をすれば効果的なのか個々にじっくり考えてもらいました。
【剥製標本チーム】
午後からはグループワークを行いました。
活発な意見交換を聞いていると、職員の我々にもたくさん気づかされる点がありました。
最終的にはそれぞれが考えた展示を一つの案に集約し、チームで一つの展示を作ってもらいました。
それぞれのチームの様子を見ると、進め方に違いがあってとても興味深かったです(笑)
グループワークの後はついに発表の時間です!
それぞれのチームが長い時間をかけて考えた展示の工夫や改善点などを熱く語っていただきました。
かくして、参加者の皆様の頑張りにより、イベントの本編は無事に終えることができました。
イベント最後にはおまけとして、普段一般公開していない剥製などを特別にご紹介しました。
一日中標本の展示について考えた参加者の皆様は、これらの標本にも興味を持っていました。
今回のイベントは、動物園で派生物の展示について考えるという、新しい試みでした。
動物園は博物館というもう一つの顔を持っているという点は、あまり知られていないことかもしれません。
しかしながら、動物園で飼育していた動物が死亡した後、標本として保管し効果的に展示することで、来園者の皆様に新しい気づきが生まれるということも珍しくありません。
今回のイベントを通じて派生物標本を展示することの大切さが伝わればうれしいです。
おまけ・・・
(イベント前日に少しでもきれいにしようと掃除する職員)
飯田