更新日:2023.09.22ありがとう、リーラ
ありがとう、リーラ
みなさん、こんにちは。
本日は悲しいお知らせがあります。
9月14日、ケープハイラックスのリーラが死亡しました。
【元気なころのリーラ】
9月10日、リーラの動きが鈍く、普段休んでいない場所で体を伸ばしているので、すぐに獣医師に相談をしました。翌日には症状が悪化したため、寝室で様子を見ることにしました。
いつもは天井近くの足場に乗っているところ、リーラは巣箱の中から出ようとせず、採食も見られなくなりました。
血液検査や抗生剤投与などの治療を行い療養していましたが、回復することなく、14日の朝に死亡を確認しました。
【トンネルの中で涼んでいるリーラ】
リーラは2014年に南アフリカからやってきたケープハイラックスで、推定10歳のメスです。
ジョス(オス)との間に、合計で8頭の子どもを産みました。
その子どものうち、もち(メス)以外は、現在他の園で飼育されています。
【リーラはとても食いしん坊】
リーラはズーラシアに来てからずっとメスの群れの中で生活をしていました。
群れの中でもひときわ体が大きく、また警戒心の強い性格をしており、飼育員が展示場に入ると体が見えないように群れの中に隠れ、気配を消します。
毎朝全頭いるかの確認をする際、リーラが群れに隠れ見えないことがよくありました。
しかし、他のケープハイラックスが警戒する中、リーラはエサを置くとすぐに食べにくる食いしん坊な面もありました。
【エサの準備をしていると、後ろから視線が...】
【体は大きくても、忍者のように身軽に登ることができます】
【バレてないはず...】
リーラの年齢は推定10歳のため、ケープハイラックスでいえば高齢になります(寿命は野生で10年、飼育下で15年といわれています)。
【みんなに囲まれている写真(真ん中にいるのがリーラ)】
私はリーラとは4年間の付き合いで、ケープハイラックスのことを何も知らなかった時から、ケープハイラックスの習性や能力、魅力を教えてくれました。
その魅力は私たち飼育員だけでなく、多くのお客様にも伝わっていると思います。
リーラ、本当にありがとう。
どうか、安らかに。
ハイラックス担当 矢向