更新日:2023.09.27草原エリアの中から動物を見てみよう
草原エリアの中から動物を見てみよう
草原エリアの飼育職員は、日々の気候の変化を敏感に肌で感じています。
その理由は、草原エリアのど真ん中で、動物たちを見守っているからです。9月の下旬となり、朝夕に感じる風からは、少しずつ秋の気配を感じるようになり、動物たちが快適に過ごせる時期が近づいていると感じます。
今回は、まだまだ暑い草原エリアで過ごす動物たちを見守る中、私たちがどのような景色を見ているかを紹介します。一緒に観察してみましょう。
草原エリアでは偶数日にチーター、キリン、グラントシマウマ、エランドの混合展示を行っています。これらの4種の動物を混合展示している間、私たちは草原エリアの展示場へ行き、車に乗って監視をしたり、車から降りて展示場を歩いて監視をしたりしています。
まずは車に乗り込んで、記録表に動物たちの状況を記録し、前方の監視をします。
グラントシマウマが右から歩いてきました。エランドやグラントシマウマは車内にいる職員に興味が湧くようで、車に近づきながら車内をのぞくような姿をみせることもあります。なので、ときよりがっちりと目線が合います。
次は車から降り、動物たちとぶつからないように気を付けて歩きながら、喧嘩や激しすぎる追いかけっこが発生しないかどうか、見守ります。
足元には健康そうな糞がたくさん転がっています。動物の行動に加えて、糞の様子も観察して健康チェックも行います。
これはグラントシマウマの糞です。土に還りやすく、触るとすぐにほろほろと糞の繊維がほどけていき、形がなくなります。
トンボがやってきました。草原エリア内の木や草につかまって休憩しているようです。先月はほとんど姿をみかけなかったトンボが飛んでくると、初秋を感じます。
グラントシマウマがチーターにちょっかいをかけそうな雰囲気がでてきました。巻き込まれないように車に戻り見守っていると、案の定グラントシマウマとチーターの追いかけっこが始まりました。
音もなく高速でチーターは走ります。
ある程度運動したようで、グラントシマウマの追跡をやめたチーターは、車の左側にまるで瞬間移動するようにやってきて、息をはぁはぁさせながら休憩しています。
グラントシマウマたちが、唐突に車の前にやってくると、地面に倒れこみました。安心してください、熱中症ではなく、土浴びをしています。グラントシマウマの面白い点は、1頭が土浴びをすると、次から次へと順番に土浴びをする点です。写真の個体はカナコです。一番最後に土浴びをしに来ました。
園路からは見ることができない動物の姿は、いかがでしたか?草原エリアの中から見てみると、普段よりも細かく表情や体の動かし方を観察でき、飼育している動物への理解が深まりました。
シマウマ・エランド担当