更新日:2022.06.11初夏へのいざない
初夏へのいざない
今年も、横浜山草会の皆様にご協力いただき、山野草展を開催しています。昨年から6月に催している山野草展。少し蒸し暑くなるこの時期ならではの涼を呼ぶ作品がならびます。
ご存じ風知草。↑ でも標準和名は「ウラハグサ」。この斑入りのタイプには、「キンウラハグサ」というちゃんとした和名があります。日本固有種で、ウラハグサとは裏葉草と書き、この植物では葉の表が下面になるためこう呼ばれています。鉢に入っていませんね...こういった作りを根洗いといいます。昔は風知草の大株を玄関に飾る家が多かったように思います。懐かしい。
こちらは、「カワミドリ」。↑ 湿り気のある場所に生えるシソ科の多年草。さわやかな印象を受ける名前ですね。(個人の感想です。)この仲間は、北米に集中して分布していて、カワミドリだけアジア原産だそうです。興味深いですね。この花の印象と名前から鳥を連想していまいました。
この時期、シダ植物もいいですね!こちらは、「ヒノキシダ」チャセンシダ科。↑ 暖かい地方に分布します。ヒノキの葉みたいでしょ。胞子でも増えますが、葉の先端に新しい株を作っておりづる式に増えます。
「ツルビランジ」。↑ ナデシコ科の植物で、関東北部など狭い範囲に分布します。関東周辺に生える日本固有種「オオビランジ」のつるのように茎が伸びるタイプです。ビランジという名前はいささかユニークかつ聞き慣れない響きですが、由来は不明だそうです。
「ウツボグサ」シソ科 の紫も、渋い色したこの鉢に映えますね。!↑ ウツボグサは夏に枯れたように見えることから、カコソウ/夏枯草とも呼ばれます。
こちらは、「クサアジサイ」。アジサイ科の植物で日本固有種です。この株は、前会長さんから引き継いだ大切なものと伺いました。こうした皆さんの思いが、植物たちに伝わり美しい花を咲かせてくれているのでしょうね。
鉢や台などにこだわることによってさらにその植物の魅力が引き出された山野草たち。今回改めて鉢や台って本当に大事だなと思いました。
(展示は6/12日(日)まで。)