更新日:2023.11.24吉兆のきざし?... タケの開花
更新日:2023.11.24
吉兆のきざし?... タケの開花
本日、竹園を歩いていると何やら枝先にわさわさとかたまりが...。おしべらしきものがちらっと見えるではありませんか。花が咲いている!!そのタケの名は、「ウンモンチク(雲紋竹)」。ウンモンチクはハチクの一種で、稈に紫っぽいような黒っぽいような模様が入るのが、雲紋竹の名前の由来です。
学名は、「Phyllostachys nigra f. boryana(Mitford) Makino」。そう、先日も取り上げました牧野博士の命名種で、学名上は、稈が茶褐色のクロチクの品種(forma)となっています。(品種といっても園芸品種の品種とは意味がちがいます。)ハチクが花を咲かせるのは、一説では120年に一度と言われています。一生に一度見られるか見られないかという開花を是非とも目撃してください!!
タケはイネ科。ですから花はイネのよう。
今年は各地で、ウンモンチクの開花が取り上げられているようですね。ハチクの仲間の生態はよくわかっていないようですが、種子が実らないといわれており、だとすれば実生で増えないウンモンチクは、ヒガンバナのように世の中クローンだらけということになりますね。ちなみに当園では昨年、クロチクも開花し稈は枯れてしまいました。種子も実っていません。
ところで、タケの開花周期についての研究は、人の世代をまたぐ調査となりかねませんのでなかなか進んでいかないのが現状です。当園では、開花記録が確実に残されているモウソウチクの3代目にあたる実生株を育てており、開花周期の実証実験中です。