更新日:2024.10.10オオハナワラビの胞子嚢が黄熟しはじめました
更新日:2024.10.10
オオハナワラビの胞子嚢が黄熟しはじめました
こども植物園の正門から左手の自然観察林を進むと、ヤマザクラの根元の辺りで
オオハナワラビを見ることが出来ます。
オオハナワラビは、ハナヤスリ科のシダ植物です。
夏に枯れて秋から冬にかけて林の中で緑色の葉を伸ばすシダ植物で、これを「冬緑性」のシダ植物と呼びます。
8月から緑色の新葉を伸ばしはじめ、その後花茎のような葉を伸ばします。
これらはどちらも"葉"で、緑色の葉は光合成を行う栄養葉、花茎のような葉は次世代を担う胞子をつける胞子葉です。
私たちが通常目にするのはシダの葉の部分で、茎は多くの場合地中にあるのがシダの特徴です。
花茎のようにのびた胞子葉についている、つぼみのようなちっちゃな粒々が胞子嚢(ほうしのう)で、
胞子嚢は秋から冬にかけて黄色く熟し、胞子を飛ばします。
↓多くのシダ植物は葉の裏側に胞子嚢をつけますが、
胞子葉をもつオオハナワラビは下の写真を見て分かるように緑色の栄養葉の裏に胞子嚢がありません。
シダの歴史は古く、地球上に登場したのは4億年前といいます。まったく不思議な植物です。