更新日:2019.01.30チンパンジーにサンタがやってきていました
チンパンジーにサンタがやってきていました
来年のことをいうと鬼が笑うといいますが、去年のことをブログに上げさせてもらいます。
遅くなってすみません。
さて、去年のクリスマスガイドでは約10年ぶりにチンパンジーのところへ園長サンタからプレゼントが届きました。
なぜ10年も来なかったかというと、サンタ姿の園長に雄のチンパンジーのコブヘイがディスプレイして、大騒ぎになって
しまい、ガイドにならないから、でした。
コブヘイのディスプレイは、群れを率いている雄の行動としては当然のことなのですが、自分の力を見せつけるのに一生懸命
なので、ガラスや檻や扉を叩いたり、水をかけたりと、飼育員がマイクで話す声もかき消されるほどなのです。
園長もコブヘイとは長い付き合いになったので、最近では以前ほど激しくディスプレイをしなくなってきました。
今年は大丈夫、かも?
そして、コブヘイがなるべくディスプレイしないで済む方法はないものか、考えました。
園長サンタが近づかなければいいのでは?ということになり、直前に行われるレッサーパンダのガイドの際に、サンタからレッサーパンダとチンパンジーのプレゼント事前にもらってしまいました。
右手の麻袋がチンパンジー用、左手のかごがレッサーパンダ用です。
レッサーパンダのガイド中に、チンパンジーへのプレゼントを展示場に配置し、チンパンジーのガイドを行う時には100m以上離れたとこ
ろで園長サンタに見守ってもらいました。
チンパンジーからサンタはこのように見えていたのでしょう。
麻袋にはイチゴ、パプリカ、クルミのプレゼント、そして袋の中のプレゼントを時間をかけて探すための乾牧草をつめました。
4つの麻袋を展示場の色々なところにしゅろのひもで吊り下げました。
4頭のチンパンジーを寝室から展示場へ出すと、まず雌のミラクルが袋の中をだし、パプリカを食べました。
毎日ピーマンは食べていますが、パプリカは肉厚でジューシーだったのか気に入ったようです。両手にキープしてゆっくり味わっていました。
これは、雄のコブヘイです。まだ何か入っていないかな?と真剣に探していると・・・・
まだそれに何か入ってるの?とばかりに、ミラクルがのぞき込みます。
さらに、子供のコウタロウも近寄ってきてのぞき込んでいました。興味津々ですね。
1頭で近づくには、まだ警戒していたコウタロウ。袋をチョン、と触っては逃げるを繰り返していました。
最後は、群れの中の最年長ピーコさん。始めのうちこそ、袋をのぞいていましたが、しばらくするとほかのチンパンジーが袋から落としてしまったイチゴをちゃっかり拾って食べるなど、さすが年の功といった行動をとっていました(笑)
夕方、チンパンジーを寝室へと収容し、展示場を清掃しようとしたら、麻袋はやぐらの中の床に敷き詰められ、暖を取る道具として使われていました。最後まで楽しんでもらえたようです。
(橋本 雅子)