更新日:2020.04.23コブヘイの、意外な反応
更新日:2020.04.23
コブヘイの、意外な反応
チンパンジーの担当になってから、約3週間が経過しました。
このあいだで最も意外だったのは、αオス・コブヘイの反応です。
初めて対面した日、檻や扉を叩いて蹴って水をかけて、物凄い迫力のディスプレイをしてきたコブヘイ。
引き継ぎ期間中もディスプレイは続き、同じオス同士(!?)、これから敵対視されてしまうかなぁと、覚悟していたのですが・・・。
いざチンパンジー舎で一人で作業するようになると、一番初めに友好的に近づいてきてくれたのは、なんとコブヘイでした!
自分に対するディスプレイはピタッと無くなり、むしろ「新入り」に興味津々の様子。
事あるごとに近寄ってきては、檻の間からぬっと太い指を出してみたり、枝を差し出してみたり。
また飼育員と遊ぶのも大好きなようで、「オッ」と言いながらしょっちゅう遊びに誘ってきます。
中でも一番のお気に入りは「おいかけっこ」。
追っかけて来いと、チラチラ見ながら逃げるコブヘイと、それを追いかける自分。
一日に何十回もやると正直結構疲れるのですが、遊びが良い関係づくりの一つになればと、毎日コブヘイとおいかけっこに勤しむ新米です。
なんでこんなに友好的なのかなぁと思い、見聞きしてみると、どうやらコブヘイは人工保育で育てられた個体との事。
母親の乳が出なかったため、1歳半頃まで飼育員に育てられ、その後母親父親の群れへ戻りました。
なので人間に対しては、とても親近感を抱いているようです。
(上の写真は野毛に来園した頃のコブヘイ。)
とりあえずαオスが穏やかで、ほっとするやらありがたいやらですが、この関係を今後も崩すことがないよう、気を付けながら慎重に接していきたいと思います。
(新米チンパンジー係 伊原)