更新日:2014.08.21モエギハコガメを保護しました
更新日:2014.08.21
モエギハコガメを保護しました
朝夕のセミの声にツクツクボウシが混じってきました。暑くても少しずつ季節は進んでいるということなのでしょう。皆様いかがお過ごしでしょうか。
爬虫類館がオープンしたから、どんどんアップしていきますよ。
つい先日、成田空港でワシントン条約違反により摘発されたモエギハコガメ4頭が野毛山動物園に保護されてきました。ベトナムやカンボジアなどに生息しているカメで、絶滅の危機に瀕している種類です。以前も保護されたことがありまして、今も1頭が爬虫類館の管理通路にいるのですが、とりあえず検疫のため病院で飼育しています。糞検をしたところ、寄生虫がいたのでしばらくかかりそうです。4頭のうち1頭はガリガリで、他の3頭が700~800gあるのに500gしかなく、餌も食べませんでした。いつも腹甲を閉じて文字通りハコになっています。
このままでは死んでしまうので、強制的に餌を食べさせたいのですが、なんせハコ状態ですので口を開けることができません。さてどうするかと悩み、モエギハコガメに詳しいズーラシアの職員に強制給餌のやり方を教わりました。まずひたひたの水に入れ、足を出したところで・・・。
さっと足をつかんでしまえばもう腹甲を閉じられなくなります。
口を開けてチューブを差し込み、半生タイプのキャットフードをハチミツとしぼったオレンジ果汁で溶いてカルシウム剤とビタミン剤を混ぜたものを胃に流し込みました。1回3ml~7ml程度です。
それを2回ほど続けたら、自分でもミミズなら食べるようになりました。まあミミズだけだとおそらく肉付きが戻らないと思うので、しばらく強制給餌は続けましょうか。
ジャンボミルワームを食べてくれると、あっという間に太れそうなんですけどね。残念ながら食べないんですよ。