更新日:2014.10.01テンのお見合い
更新日:2014.10.01
テンのお見合い
ある日、小獣舎にトラが現れました。
しかしトラはトラでもアムールトラのメイメイよりもだいぶ小柄です。
ヨツスジトラカミキリ
こちらは和名ですが、巧く特徴を表していますね。
英名では、カミキリはLong- Horned Beetleと表現されます。
長い触角を長い角に見立てたんですね。
和名で通じている動物を英語にしてみるとまた新しい見方があるかもしれませんよ♪
一方、こちらは英名 Japanese Marten、和名ではテンでございます◎
野毛山動物園では本州から四国、九州に分布する亜種、ホンドテンのペアを飼育しています。
ちなみに長崎県対馬に生息している亜種ツシマテンは国の天然記念物となっています。
さて、野毛山動物園では2010年から飼育展示を開始していますが、
なかなかブログではレアな動物となっています。決してサボっていたわけではありませんよ!
なかなかブログではレアな動物となっています。決してサボっていたわけではありませんよ!
写真が撮れないんです...
動きが素早すぎてこのように
動きが素早すぎてこのように
ほぼ残像。
むしろ残像でも撮れれば上出来です◎
ちなみに何をしているのかというと
嬉々として煮干しをくわえて走り回っています。
エサを与えたら止まってくれました。
こちらはオスのチュウゴ。東京都井の頭自然文化園生まれの個体です。
陽気な性格でよく動き回り、単独生活を行うことから、展示場には専ら彼が出ています。
そしてこちらはメスのテンコ。
2013年に長崎県で生後まもなくして保護され、野毛山動物園にやってきました。
ホンドテンは体長約40cm、体重約1kgほどの小柄な生き物ですが
生息地である低山から亜高山帯の山林では、ウサギやネズミといった小型の哺乳類から
キジや小型の鳥類などを狩りながら暮らしています。
案の定ブレていますが、下アゴの牙が見えますでしょうか?
案の定ブレていますが、下アゴの牙が見えますでしょうか?
鋭い牙は伊達じゃないですね!
雑食性ですのでサツマイモや果物なども食べます。
野毛山動物園で与えているエサの中ではバナナとキウイがお好みのようです。
ホンドテンの繁殖シーズンは春から夏。出産は春先となります。
繁殖を目指して、開園前や休園日に雌雄の同居を行っています。
こちらはお見合い中の風景。
枝を渡っているのがチュウゴ、中央の木の洞にいるがテンコです。
好奇心旺盛なチュウゴは積極的にアプローチをしますが
物静かで警戒心の強いテンコは素早く逃げ回ります。
天井から吊るした巣箱に逃げ込んだテンコ。
物凄い剣幕でチュウゴを追っ払います。
物凄い剣幕でチュウゴを追っ払います。
そんなお見合いを続けて約半年。
今も変わらず追いかけっことテンコの激怒が繰り返されております。
二頭の仲睦まじいツーショットは、果たしていつ撮れるのでしょうか。
がんばれチュウゴ!
まもなく夏毛から冬毛への換毛の季節です!
ホンドテンともども動物園でお待ちしています☆
飼育展示係 植竹雅行