更新日:2015.03.24トラ・ライオンのワクチン接種
更新日:2015.03.24
トラ・ライオンのワクチン接種
先日、トラとライオンの病気の予防のために行ったワクチン接種についてご紹介します。
ワクチン接種を行ったインドライオン(ラージャ:オス)とアムールトラ(メイメイ:メス)です。
以前、ご紹介したタヌキのワクチン接種の方法は、動物を捕まえ保定している間に行いました。この方法をトラ、ライオンのような猛獣類で行うのはあまり危険なため、秘密道具を使用します(のちほど紹介します)。
ワクチン接種を前にメイメイは準備万端です。普段と違う行動をこちらがとっているので、このあと何が起こるのかおおよそ検討がついているようです。ワクチンを打とうとすると威嚇はしてきますが、接種が終わるまでその場で伏せていてくれます。毎年やっているので慣れたものです。
一方ラージャーは野毛山に来てはじめてのワクチン接種なので、ご飯がもらえるのでは?と期待の眼差しでこちらを見ています。
もったいぶりましたが、ワクチン接種に使う秘密道具は「吹き矢」です。吹き矢っていつの時代だよ!と思われるかたも多いかと思いますが、動物園で猛獣類などの大型獣に投薬を行う際によく使われる道具の一つです。
上記の写真はメイメイにワクチンを打っている様子です。
こちらは、ラージャーにワクチンを打っている様子です。
吹き矢を一発で決められるかは獣医の腕(口)にかかっています。一発で決められないと、獣医の「あっ!」とした表情と飼育係の「えっ?」とした表情の後に獣舎内に戦慄が走ります(笑)。
今回はどちらも一発でワクチン接種が済み作業も短時間で終了しました。まさに職人技です。
作業を終えた職人は片付けを終えさっそうと次の現場に向かわれました。
今年一年も動物たちが健康でありますように。
飼育展示係 大滝