更新日:2015.02.25ダチョウの体重測定
更新日:2015.02.25
ダチョウの体重測定
今回はダチョウの体重測定についてご紹介します。
動物園では動物たちの健康管理のため、定期的に体重測定などを実施しています。
体重がわかることで飼料の量や病気や怪我をした際、薬の量を調整できるわけです。
ダチョウの場合大型鳥類なので、普通の体重計を使うわけにもいかないので、大型動物用の体重計を使います。
この2本の鉄の棒の上に板などを置いて乗れるようにします。
この体重計なんと1500kgまで測定できるのです!
といっても、いきなり体重計を設置して乗ってくれるわけではないので、普段からベニヤ板を敷いておいて慣れさせておく必要があります。
最初はこのベニヤ板にも乗ってくれなかったのに、今では気にするどころか何もないかのように乗ってくれます。
それでは体重測定開始!
ダチョウたちが乗るように体重計の前にはエサが設置されています。
2羽を部屋の中に入れると、
体重計に気付いたのかしばらく周りをウロウロしていました。
少しするとメスのグミがエサが食べたくてそろりと体重計に乗ってくれました。
グミの体重は97kgでした。前回よりも3.5kg増えていました。
一度体重計に乗ってしまえばこっちのもんと言わんばかりにがつがつと食べるグミ。
計っている間に食べた分だけ増えているのか、どんどん体重が増えていきます(汗
100kgになったときはさすがにどんだけ食べてるのと突っ込みたくなりました(笑)
そんなグミを後ろで見ているオスのオース。
オースは警戒心が強い性格なので、なかなか体重計に乗ってくれません。
エサが食べたくても怖い、ずっと葛藤していたオースですが、しばらくすると部屋の外を見つめだしました。
結局午前中は乗ってくれず、午後再挑戦することにしました。
今度はオースだけを部屋に入れます。
ひとりだけ部屋に入れられ、不安そうな顔をしています。
いくら待っても乗ってくれないのはわかっているので、板の上にエサをまきました。
すると、遠慮がちに板の上のエサだけをきれいに食べるではありませんか!!
エサにつられて乗ってもらおうという飼育係の思いもダチョウの首の長さの前に砕け散りました…
そうして格闘すること1時間半(笑)、やっと、やっと、乗ってくれました!!(ToT)
オースの体重は101.5kgでした。前回より4kg増えていました。
いつもの板より少し高かったので、それが怖かったみたいです。
ダチョウのオスは大きくて150kgくらいになると言われているので、もう少し太っても大丈夫ですね!(笑)
少しの変化でもいつも通りの動きをしてくれなくなる、ダチョウに限らず動物は繊細な生き物です。
このように、思い通りにいかないことも多々ありますが、根気強く付き合っていくのも飼育係の仕事のうちです。
オース、グミ、お疲れさま!
忘れないうちに来月もやろうね!
飼育展示係 伊藤有璃乃