更新日:2021.03.22先週のチンパンジー⑧
先週のチンパンジー⑧
先週のチンパンジーの大きな出来事といえば、日立市立かみね動物園との間で行ったフク(メス)とゴウ(メス)の相互移動です。
当日は朝9時ごろに、フクはよこはま動物園を出発しました。
予想通り、フクは落ち着いた様子だったので、作業はスムーズに進みました。
初めての輸送箱に戸惑いもあったかと思いますが、移動中もおとなしくしていたようです。
フクが心細くないようおみやげを一緒に持っていってもらうことに。
おみやげの内容はいつもあげていた野草などズーラシアの味を思い出せるものです。
輸送箱に入った後は担当者4人で車まで運び
手を振って送り出しました。
送り出すときもフクの思い出話に花が咲き、懐かしい気持ちになりました。
新しい環境で幸せに過ごしてくれることを願っています。
フクを送り出しただけでこの日の大仕事が終わるわけではありません。
今回は日立市かみね動物園とのチンパンジーの相互移動なので昼過ぎにはメスのゴウが到着します。
急いで、搬入の準備にとりかかりました。
予定通り、ゴウは13時ごろに無事到着しました。フクの到着のしらせが届くのとほぼ同時でした。ゴウもフクと同じく移動の際は落ち着いており、輸送箱を車から降ろすときも暴れることはありませんでした。
寝室に移動すると他のチンパンジーの気配がするのか、少し緊張した面持ちでした。
ゴウもおみやげを持ってきていたのでさっそくあげてみました。
おみやげのブドウやはちみつ水も飲んで
お腹も満たされて、少し落ち着いたようです。
少し時間がかかるかもしれませんがゴウのペースでゆっくりと新しい環境に慣れてほしいと思います。
搬入・搬出やゴウの様子は後日、ブログでご紹介したいと思います。
チンパンジーにとって群れで生活することは主に精神面でとても重要なことです。しかし、きっかけがつかめず群れになじめないこともあります。難しい問題があるからこそ慎重にゴウに寄り添い群れへの馴致を行っていきたいと思いますので、どうぞ暖かく見守っていただきたいと思います。
2年目飼育員 脇田